iOS 17のパブリックβ版を試す 「連絡先ポスター」が楽しく便利、PDF編集機能の強化も:石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)
7月13日から利用可能になったiOS 17のパブリックβ版を試した。新機能の「連絡先ポスター」を使うと、ビジュアルに凝った自らの連絡先を作り、共有することが可能になる。また、PDFの編集機能が強化されたり、ウィジェットが多機能化したりと、使い勝手を上げるような進化も遂げている。
iPhoneを多機能な置時計に変える「スタンバイ」、オフラインマップなどの機能も
iPhoneならではといえるのが、「スタンバイ」だ。これは文字通り、スタンバイ中のiPhoneを活躍させる機能のこと。ワイヤレス充電をしている際に横向きに端末を置くと、時計やカレンダー、音楽プレイヤーなど、さまざまな情報を表示できる。筆者は普段利用している端末を立てかけて充電するタイプのワイヤレス充電器でこの機能を試してみたが、より画面を見やすくするには、WWDCのデモで使用されていたような、スタンド型のものを選ぶといいだろう。Apple純正品はないが、サードパーティーの選択肢は豊富だ。
こうしたスタンド型のワイヤレス充電器に装着し、スタンバイに切り替えると、さながらiPhoneが多機能な置時計のようになる。スタンドは、横向きに置き、かつ充電している状態になると自動的に起動する仕組みだ。初回はウエルカムメッセージが表示され、「Continue」のボタンを押すと、すぐに時計とカレンダーが表示される。なお、このメニューが英語だったのは、おそらくパブリックβ版だからだろう。製品版がリリースされる際には、日本語になるとみられる。
スタンバイの初期画面では、左に時計、右にカレンダーやリマインダー、天気予報などが表示される。時計にも複数の種類があり、これらは上下のフリックで切り替えることが可能だ。また、左右のフリックで、画面上に表示するコンテンツを切り替えることもできる。写真や、時計を画面いっぱい表示する選択肢が用意されている。便利なのは、Siriで検索した際に、画面上にその情報が大きく表示されること。さながら、ディスプレイつきのスマートスピーカーのようだ。iPhoneの活躍の場を広げる新機能として、注目しておきたい。
ただし、この機能を生かすなら、常時表示に対応したiPhoneは必須といっていいだろう。具体的には、「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」の2機種が該当する。筆者は今回、この機能がないiPhone 14でスタンバイを試したが、点灯時間が過ぎると、画面が真っ暗になってしまった。これでは時計としてあまり役に立たない。操作しなくても、目に時間などの情報が飛び込んでくるのがこの機能の利点だからだ。この機能を生かすため、今後、常時表示に対応したiPhoneのラインアップが拡大する可能性もある。
他にも、標準のマップがオフラインマップに対応し、事前にダウンロードしておけば通信不要で使えるようになったり、メッセージや目メールで送信できるLiveステッカーを作れるようになったりと、新機能は多岐にわたる。ここで挙げていない、細かなユーザーインタフェースの変更も多い。パブリックβとはいえ、あくまでβ版。万人にはオススメできないが、いち早く最新のiOSを試してみたい人は、バックアップをしっかりとったうえでインストールしてみてもいいだろう。
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