KDDI、コミケ103会場で5Gエリア対策を実施 Massive MIMOや自動トラフィック分散機能を活用
KDDIは、「コミックマーケット103」で5G対応の車載基地局を活用し、屋外のエリア対策を実施する。同社が12月26日、発表した。今回は、通信環境が不安定になる屋外エリアに手を入れる。
KDDIは、「コミックマーケット103」で5G対応の車載基地局を活用し、屋外のエリア対策を実施する。同社が12月26日、発表した。今回は、通信環境が不安定になる屋外エリアに手を入れる。
コミックマーケット103は、12月30日~31日に東京ビッグサイトで開催されるイベント。KDDIは、ビッグサイト館内全域のau 5Gエリア対策を終えたが、待機列などの混雑により通信環境が不安定になりやすい屋外エリアに手を入れる。
今回の対策では、基地局側で伝送路状態を高精度に推定することで、複数の端末との同時通信を可能とするMassive MIMOの技術を活用し、従来は何人かでシェアしていた周波数を一人一人に割り当てる他、基地局トラフィックの監視と、そのトラフィックを複数の周波数間で最適な形へ分散するオペレーションを自動で行うことで、リアルタイムでトラフィックの変化に追従する。
対策に用いる車載基地局は、光回線をバックホール回線としているが、有事に備えてStarlinkをバックアップ回線とする。
Starlinkは、イーロン・マスク氏が率いるSpaceXが運用するサービス。人工衛星を活用して地上の通信インフラが整備されていない場所でインターネットに接続できるようにする。KDDIは、Starlinkのアンテナと屋外用のアクセスポイントで構成した「公衆Wi-Fiソリューション」を、日本最大の春の野外音楽フェスティバル「JAPAN JAM 2023」で提供した。
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