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ドコモがオリックス・クレジットを子会社化、個人向け金融事業を強化へ ドコモ版「マネ活、ペイトク」は?(2/2 ページ)
NTTドコモは2024年3月6日、オリックス子会社のオリックス・クレジットを買収すると発表した。出資額は792億円。NTTドコモがオリックス・クレジットの株式66%を取得し、連結子会社化した。
ドコモは「通信サービスと金融特典のセットプラン」をどう見ているのか
ドコモとオリックスのニュースリリースと、配布資料には記載のなかった「通信サービスと金融特典のセットプラン」についても言及があった。
他社を見ると、ここ1年以内にセットプランが各社から発表された。KDDIは2023年9月1日から、「auマネ活プラン」を提供し、ユーザーがau PAY、au PAY カードの決済による特典、金利優遇特典、クレジット積立特典を受けられるようにした。その波に乗るようにソフトバンクも2023年10月3日から、「ペイトク」プランを提供。PayPayで買い物したときのPayPayポイントの付与率が変わるようにした。
こうした他社の動きを、ドコモはどう見て、どのように受け止めているのだろうか?
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江藤氏は「他社がマネ活、ペイトク、金融サービス、電話事業が混然一体となって提供、訴求している」とした上で、「われわれとしても、それを意識した料金プランも念頭には置いている」ことを明らかにした。江藤氏は「ドコモとして現時点で決めていることはない」としつつも、「他社の動向も意識しながら、社内でディスカッションをしていきたい」とした。
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