ハイエンドスマホを毎年格安で機種変更 ソフトバンクの「新トクするサポート(プレミアム)」をオススメできる人、できない人:スマホ料金プランの選び方(2/2 ページ)
ソフトバンクは、2024年4月18日に新トクするサポート(プレミアム)の提供を開始しました。高価格のハイスペック機種を1年ごとに買い替えるのにお得なプログラムですが、端末価格以外にも費用がかかるなどの注意点もあります。今回は新トクするサポート(プレミアム)がお得な場合/損する場合や注意点を解説します。
新トクするサポート(プレミアム)を利用するメリット
ただし、Androidスマホは新トクするサポート(プレミアム)もお得かもしれません。AndroidスマホはiPhoneに比べて発売時の新品価格と1年後の中古買い取り価格の乖離(かいり)が大きい傾向にあります。また、iPhoneより1年後の買い取りがいくらになるか、価格が読みにくいのも特徴です。
しかし、新トクするサポートを利用すれば購入時にほぼ実質負担額が決まります。中古スマホの市場価格の変動に一喜一憂しながら1年間過ごすより、負担額が多少増えても、決まった価格で1年間使う方が安心かもしれません。
また、ソフトバンクの新トクするサポート(プレミアム)には他にもいくつかメリットがあります。まず、全国に店舗があることです。
先の例で挙げたApple Storeの店舗は主要な都市にしかありませんが、ソフトバンクなら全国に店舗があり、購入も返却も店舗でできます。地方在住の場合、Apple Storeでの端末購入も中古スマホ店での買い取りもオンラインでできますが、店舗で済ませたいという人はソフトバンクの方が安心でしょう。
また、中古スマホ店に比べて端末の状態に対する審査が厳しくない点も安心です。先の例で挙げた中古スマホ店の買い取りは、ちょっとした傷の有無でも買い取り金額が大きく変動するため、気を使いながら丁寧に使わなければなりません。一方、新トクするサポートには、回収する機種が査定条件を満たさない場合に2万2000円の支払いが必要な場合があるものの、減額の対象は電源が入らない場合や画面割れがある場合などです。端末に傷があるくらいでは実質負担額は減額されません。
スマホが好きで、最新機種を毎年買い替えたい人にオススメ
新トクするサポート(プレミアム)をオススメできる対象はハイエンド機に限られます。そもそもは高額機種を短いスパンで買い換えたい人向けのプログラムなので、一般の人は手を出さないようにしましょう。また、iPhoneはApple Storeで本体のみを買い、好きなタイミングで中古スマホ店に売却した方がいいと思います。
一方、Androidスマホは購入時に実質負担額が決まる安心感もあります。スマホが好きで、最新かつ最先端の機種をいろいろ使ってみたいという人は、新トクするサポート(プレミアム)の利用がオススメです。
また、プレミアム以外も含め、新トクするサポートではスマホが信じられないくらい安くなる場合もあります。過去にはiPhone 15(128GB)が新トクするサポート(バリュー)で月々1円で買えることもありましたし、Androidスマホも定価から大幅に安い負担額で買えることが少なくありません。これはオープンマーケット版のスマホにはない、キャリア独自のメリットです。
新トクするサポートのような返却前提のプログラムはまだ始まって日が浅く、返却も必要なことから、一般の人には抵抗感が強いようです。この連載でも、端末購入プログラムに言及すると否定的なコメントをいただくことがあります。しかし、非常にお得な場合もあるので、全く検討しないのはもったいないです。総務省による端末割引の規制により、過去のようにスマホが激安特価で買えることが減ったため、今後もお得に買うにはキャリアの端末購入プログラムもうまく使う必要があります。これまで活用を視野に入れていなかった人も、ぜひフラットな目で検討してみましょう。
著者プロフィール
シムラボ
「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。
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