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「Xiaomi 14 Ultra」のクアッドカメラはどこがスゴい? 細かすぎるこだわりで「最強のコンパクトデジカメ」に荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/4 ページ)

グローバルイベントで発表されたときからずっと気になっていた「Xiaomi 14 Ultra」。とうとう日本でも発売されたので、そのデキはどうなのか試してみよう。

メインカメラの絞り機構がスゴい


Xiaomi 14 Ultraで撮影しているの図。カメラアプリ自体はシンプルだけど、有効なボタンがいっぱいあるのだった

 クアッド構成のメインカメラの中心となるのが、23mmの広角カメラだ。これは他よりワンランク上、最新の1型センサーを搭載している。

 その上、このカメラだけ6枚羽根の「可変絞り機構」を搭載しているのだ。

 絞り値はF1.63から4.0まで。カメラ部だけ分厚いとはいえ、スマホのボディーに絞り機構を入れたのはすごい。

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 プロモードの他、写真モードでもメニューを出して「絞り」をタップすると切り替えられる(デフォルトはオート)。


赤く囲ったところが絞り。これはF4.0にセットしたところ

 それがあると何が変わるのか。

 取りあえず、F1.63(絞り開放)とF4(一番絞った状態)で撮り比べて見たのでどうぞ。


F1.63とF4.0を同じポーズで。手のひらや背景の手すりのボケ具合をみると分かりやすい

 撮影情報も一緒に書いてあるので分かりやすいのだけど、違うのはシャッタースピード(絞り値を上げるとその分シャッタースピードが遅くなる)とボケ具合。F1.63の方がボケが大きい。背景の手すりが分かりやすいかと思う。

 一方、F4.0の方が広い範囲にピントがあって前後がボケづらくなるので、記録写真やちょっと深めのピントが欲しい時にいい。

 もう1つ、Xiaomiが強調していたのは強い光源があるときの写り。絞り開放だと「ほわん」とするけど、絞ると光源からきれいな光条がでる。ここではF4まで絞ったけど、光条はF2.0から出始めるし、F2.8で十分。


夜の道路でF1.63とF4で撮り比べ。F4だとシャッタースピードが遅くなってブレやすいけど、光源からきれいに光条がでる

 夜だとシャッタースピードが遅くなって手ブレしやすくなるが、そこは手ブレ補正にがんばってもらうべし。感度が上がってもノイズはうまく抑えられるので、点光源がいっぱいある都会の夜景を撮るときは、F2.8くらいにセットするのがおすすめだ。

 なお、普段は絞りオートで問題ない。デフォルトではF2.0になっている(F1.63より2.0の方がちょっとシャキッと写る)。

2つの望遠カメラはマクロでもスゴい

 スマホが搭載している望遠カメラはカメラを入れるスペースの関係上、どうしてもセンサーが小さくなりがちで、画質的にもメインカメラに一歩劣りがちだった。

 でも、Xiaomi 14 Ultraの望遠カメラはちと違う。どっちも高画質で、暗所でも気にせず使えるのだ。


75mmで撮影。人を撮るときにちょうどいい焦点距離だ。Leicaオーセンティックで撮影。非常にナチュラルである

夕空がきれいだったので120mmで。Leicaオーセンティック

120mmでうちの黒ネコ。室内なのでちょっと感度が上がっているけどノイズもなく黒い毛の1本1本がしっかり撮れている

 しかも、どっちのレンズも寄れる。

 撮影最短距離が短く、75mmの方は10cmまで、120mmの方は30cmまで近づいて撮れるのだ。


75mmでたんぽぽの種にぐっと寄って撮ってみた。ディテールの描写力がたまらん

120mmでアサガオ。これも文句ない写り

 スーパーマクロをオンにすると自動的に75mmに切り替わって一番寄れる撮影が可能だ。


メニューの「スーパーマクロ」をオンにすると75mmに切り替わりスーパーマクロ撮影が可能に

スーパーマクロをオンにして撮ったうちの黒ネコの瞳。黒い毛が黒く締まるよう-2の露出補正をかけて撮影。瞳にスマホが映っているのが分かる

 2つの望遠カメラは高画質のみならず、マクロにも強かったのだ。

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