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シャープ「AQUOS R9」のカメラはデザインが東洋的で面白い 撮り心地もかなり良好荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)

アウトカメラのデザインが賛否を呼ぶシャープの「AQUOS R9」。個人的にはハイエンドっぽさ、ハイテクっぽさを全く感じさせないのがいいと思うのだけど、実際の撮り味はどうなのだろうか? 試してみるのである。

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ポートレートもレベルアップ

 で、スマホでよく撮る被写体といえば、代表が人物なわけで、当然ながら人物は瞳検出をしてくれる。


従来通り、人の瞳検出に対応している

2xの望遠で人物を。人を撮るときは2xが使いやすい

 ポートレートモードにすると、美肌も設定できる。


ポートレートモード。ぼかし具合と美肌を調整できる。ポートレート時に2xを使えないのはちょっと残念かな

ポートレートモードで。背景の小さな光源が印象的な丸ボケになっている

 動画の撮影時も、Proビデオの「シネマティック」を選ぶと背景をぼかした映像を撮ってくれる。

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シネマティックでの撮影中。顔をトラッキングし、背景をぼかしているのが分かる

 AQUOS R9で注目すべきは、インカメラも約5030万画素あること。アウトカメラと同じように4画素を1つにして画像を作るので、通常は1250万画素の写真になるんだけど、要するに画質がけっこういいのと、インカメラでも2倍までデジタルズームできるようになっている。


インカメラで自撮り中

インカメラでポートレートモード。暑かったので人物は日陰、奥は屋外というシーンだったけどちゃんと人も明るく撮れてて偉い

 アウトカメラと同じような感覚でインカメラも使えるのはなかなかいい。

レベルアップが著しい動物のポートレート

 人物の次は動物。ペットも代表的なよく撮る被写体だからね。

 動物も、目が見えてれば瞳を、顔がちゃんと見えてれば顔を、でなければ全身を見つけてくれる。


胴体、顔、瞳と距離に応じてちゃんと検出してくれる

カメラ目線をくれたネコ(「保護猫シェルターQUEUE」にて)

 で、ポートレート時は対象が「人物」か「動物」かを選ぶことで、最適な処理をしてくれる。


ポートレート時は人物はペット(動物)かをセレクト。ペットを選ぶと「美肌」の代わりに「毛並み」を調節できる。まあオフでいいと思うけど、ふんわりにするのも悪くない

 これがなかなかいい。人物の時はぼけ具合と美肌を、動物の時はぼけ具合と毛並みの処理を調整できる。

 で、2023年のAQUOS R9 proよりも動物撮影時の“ヒット率”が上がった。黒ネコはしっかりきりっと撮ってくれるし、白ネコは白く明るく撮ってくれる。


ペットポートレートモードでうちの黒猫を。黒賀ぎゅっと締まった感じでよい

 あとはまあ、ペットはじっとしているとは限らないので、動物と認識したりペットポートレートにした場合は、シャッタースピードを速めにしてもえるとうれしい。

 ちなみに、「シネマティック動画」(PROビデオモードの中にある)でも、動物は有効なので、ペットを飼っている人はぜひお試しを。追従性能が上がっているのだ。


ペット動画を撮るときは「PROビデオ」の「シネマティック」を選ぶと、ペット以外をぼかした映像を撮ってくれる

シネマティックで撮った動画を再生中

手前にあるものもしっかりボケる

 ポートレートモードの特徴をもう1つ。それは前ボケ――つまり、手前にあるもののボケをしっかり作ってくれることだ。

 背景はきれいにボカすけど、手前のボケはあまりやらないってスマホカメラは多いけど(まあ難しいし)、AQUOS R9は前ボケも結構積極的にやってくれるのだった。そのため、人や動物に限らずいろいろと撮ってみると楽しいかと思う。


前景を大きくぼかしてくれるのも特徴の1つ

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