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「Xiaomi 14T Pro」と「AQUOS R9」のカメラや使い勝手を比較 重視するのは性能か、安心感か?(1/2 ページ)

日本では「ライカ」を冠するスマートフォンが複数発売される世界的に見ても異例の地域だ。今回は11月末に発売された「Xiaomi 14T Pro」と7月に発売された「AQUOS R9」を比較し、両者のカメラ、使い勝手について比較してみる。

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 日本は「ライカ」を冠するスマートフォンが複数発売される、世界的に見ても異例の地域だ。今回は11月末に発売されたXiaomi 14T Proと7月に発売されたAQUOS R9を取り上げる。両機種ともライカのカメラを搭載した10万円前後のモデルであり、立ち位置が似ている。カメラの画質や使い勝手を中心に比較していく。

「Xiaomi 14T Pro」と「AQUOS R9」の基本スペックをチェック

 まず、両機種のスペックをチェックしていこう。Xiaomi 14T Proは中国Xiaomiのハイエンドスマートフォン。標準カメラ、超広角カメラ、望遠カメラを合わせた計3つカメラを備えており、レンズはライカの「ズミルクス」を冠した高品質なものを採用する。

 広角カメラには1/1.31型の大型イメージセンサー「Light Fusion 900」を採用し、光学式手ブレ補正を備える。超広角カメラは1200万画素、望遠カメラは5000万画素の2.6倍望遠(35mm換算で60mm相当)を備える。

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 カメラ以外のポイントはプロセッサにMediaTek Dimensity 9300+を採用し、12GBのメモリを備える。ストレージ容量は256GBまたは512GBを選択できる。Dimensity 9300+はSnapdragon 8 Gen 3と同世代のMediaTek製のフラグシッププロセッサであり、基本性能はかなり高い。

 画面は6.78型のフルHD+解像度(1220×2712ピクセル)、ピーク輝度4000ニトの明るい画面を備える。144Hzのリフレッシュレートにも対応しており、動きの速いコンテンツにもしっかり対応できる。この他、IP68等級の防水性能や120Wの急速充電機能、AIによる画像生成や翻訳機能を備えるなど、この冬に登場するハイエンドスマートフォンらしい高いスペックを有する。Xiaomiオンラインストアでの価格は12GB+256GBモデルが10万9800円(税込み、以下同)。


見た目は落ち着いたデザイン

ライカ共同開発のトリプルカメラを採用

 AQUOS R9はシャープが7月に発売したスマートフォンだ。本機種は広角カメラ、超広角カメラの2つを備え、レンズはライカの「ヘクトール」を冠したものを採用する。広角カメラには1/1.55型のイメージセンサーを採用し、以前より熱望されていた光学式手ブレ補正も備えた。AQUOS R8の後継にあたる存在なので、超広角カメラも備える。こちらも5030万画素のものが採用されている。

 プロセッサにはSnapdragon 7+ Gen 3を採用し、12GBのメモリと256GBのストレージを備える。Snapdragon 7+ Gen 3はミッドレンジの中では最も高性能なプロセッサであり、基本性能は2023年モデルのハイエンド機に匹敵する高い性能を有している。

 また、ハイエンド機では珍しくなったmicroSDスロットを備えており、容量の拡張が容易に行える。世界的にみてもこのクラスのスマートフォンでmicroSDが利用できる機種はかなり少数だ。

 画面は6.5型のフルHD+解像度、ピーク輝度2000ニトの構成。AQUOSらしく240Hzの滑らかスクロールにも対応し、吸い付くようなタッチ操作も魅力。IP68等級の防水性能に加え、MIL-STD810Hも取得するなど、より安心して使えるスマートフォンへ進化した。シャープ直販、COCORO STOREでの価格は9万9880円。


AQUOS R9はライカ監修スマホとしてはコンパクト

AQUOS R9はmicro SDカードが利用できる

カメラはハードウェアの差が出るものの、画質の雰囲気は似ている

 ここからはXiaomi 14T ProとAQUOS R9で撮影した写真を見比べていこう。両者ともオートで撮影しているが、Xiaomi 14T Proには多彩な撮影モードがあるため、今回は一般的なスマートフォンのチューニングに近い「Leica Vibrant」の設定で撮影している。

 同じライカコラボのスマートフォンでも、AQUOS R9の方がややビビッドなチューニングの印象。いくつか撮影してみたところ、意外にも撮影した際の雰囲気はXiaomi、シャープ共に近いものを感じられる。

 それでも、被写体をクッキリと写し出すXiaomiと“やわらかい表現”で演出するシャープという違いが感じ取れる。これには冠するレンズがXiaomiは「ズミルクス」に対し、AQUOSは「ヘクトール」という違いもあるだろう。

 花の写真では両者のハードウェアスペックの差が現れた。「自然なボケ感」では過去に紹介した1型センサーを採用するXiaomi 14 Ultraが優位だったが、Xiaomi 14T Proではセンサーサイズもひと回り小さくなったことで過度なボケ感はなくなった。それでも、Xiaomi 14T Proの方がメインカメラの性能は一枚上手であり、暗い場面や細かいディティール描写に対応できる。

 超広角カメラはAQUOS R9が5000万画素なのに対しXiaomi 14T Proは1200万画素。画角はAQUOS R9の13mmに対してXiaomi 14T Proが14mm。基本性能の差もあるため、より広くきれいに収めたい場合はAQUOS R9の方が優れている。

 望遠のシチュエーションでは、別途望遠カメラを備えるXiaomi 14T Proが優位だ。AQUOS R9では物理的に撮影が難しいシチュエーションなだけあって、ここに魅力を覚える人は迷わずXiaomi 14T Proを検討した方がいいだろう。

 多彩な撮影モードやマニュアルモードでの「追い込み」を求めるならXiaomi 14T Proをおすすめしたい。Leica VibrantとLeica Authenticの2つのモードに加え、多種多様なフィルターを利用できる。秘めた撮影表現を広げられる。

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