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Opensignalの「5G SA」調査でドコモが省かれた理由は「なんちゃって5G」の少なさ?Mobile Weekly Top10

Opensignalが、日本における「5G SA」の通信品質の調査をしたのですが、au(KDDI/沖縄セルラー電話)とソフトバンクのみ掲載されていることが話題となりました。NTTドコモが省かれているのは、なぜなのでしょうか。

 ITmedia Mobileにおける1週間の記事アクセス数を集計し、上位10記事を紹介する「ITmedia Mobile Weekly Top10」。今回は2025年8月7日から8月13日までの7日間について集計し、まとめました。


Opensignalが日本における5G SAネットワークに関する調査を発表しました。全体概況にはNTTドコモにおける計測結果も含まれているのですが……

個別の評価の段になると、NTTドコモが含まれていませんでした

 前回と同様に、今回もアクセス数の1位は「JAL Luxury Card」のWebサイトの画像への“違和感”に関する記事でした。

 一方、2位には石川温さんのメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」からの転載記事が入りました。Opensignalが実施したSA構成の5Gネットワークに関する調査について言及した記事です。

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 5Gネットワークには、LTE(4G)用設備に依存する「NSA(ノンスタンドアロン)」と、依存しない「SA(スタンドアロン)」の2種類があり、今後はSA構成のネットワーク構築が進むとされています。

 大手キャリアも5G SAネットワークの整備を始めています。Opensignalの調査ではNTTドコモ、au(KDDI/沖縄セルラー電話)とソフトバンクを対象にしていたのですが、NTTドコモについては個別評価が書かれていませんでした。Opensignalによると「高い周波数帯(Sub-6/mmWave)の活用と展開規模が限定的」と、個別評価に含めなかったそうです。

 ただ、私個人としてはNTTドコモはそもそもSA対応エリアが狭いだけでなく、SAネットワークの利用をオプション扱いとしていて、原則としてUIM(SIM)カードを交換しないでNSA⇔SAを切り替えられることも、5G SA利用率が低迷している理由なのではないかと考えています。

 auやソフトバンクの場合、5G SA対応端末への機種変更をする場合に「5G SA対応SIMカード」への交換が原則必須で、契約変更も必要です。「なんちゃって5G」とも呼ばれるLTEからの転用帯域でエリアが広いだけでなく、このような契約面での扱いの違いもあって「5G SAを使える素地」がドコモよりも広いということも考えられます。

 端末はSA対応だけど、複数要因が相まってSAを使えるようにできていない――ドコモの5G SAが“比較対象”に上がってくるのは、いつになるのでしょうか……?

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