かばんや車内で発火も モバイルバッテリーにまつわる注意点、消費者庁が説明
消費者庁は、外出時の電源として広く利用されているモバイルバッテリーについて、発熱や発火といった事故が相次いでいるとして、具体的な事故事例と安全な使用方法、廃棄時の注意点をまとめて説明した。身近な製品である一方、取り扱いを誤れば火災ややけどにつながる危険性があるとして、利用者に注意を呼びかけている。
消費者庁は、外出時の電源として広く利用されているモバイルバッテリーについて、発熱や発火といった事故が相次いでいるとして、具体的な事故事例と安全な使用方法、廃棄時の注意点をまとめて説明した。身近な製品である一方、取り扱いを誤れば火災ややけどにつながる危険性があるとして、利用者に注意を呼びかけている。
消費者庁によると、事故情報データバンクには、2021年4月1日から2025年9月30日までの間に、モバイルバッテリーに関する事故情報が約700件登録されている。かばんに入れた状態でスマートフォンを充電していたところ発火した事例や、自動車内に放置していたモバイルバッテリーが高温となり発火したケースが確認されている。
このほか、他社製の充電器やUSBケーブルを接続して充電中に発火した例、充電開始から約1時間後に異音がして本体が膨張した事例、使用中に本体が発熱・発煙し、周囲の寝具が焦げた事故も報告されている。消費者庁は、事故の多くがリチウムイオン電池の損傷に起因していると説明した。
高温や衝撃が事故の引き金に
モバイルバッテリーは、強い衝撃や圧力が加わると内部構造が損なわれ、発熱や発火につながるおそれがある。消費者庁は、炎天下の車内や密閉されたかばんの中など、高温になる場所での使用や保管を避けるよう求めている。充電は可燃物の近くを避け、安全が確保できる場所で、できる限り起きている時間帯に行うことが望ましいとしている。
また、本体が熱くなる、膨らむといった異常を感じた場合は、直ちに使用を中止するよう呼びかけた。万一発火した場合は、まず身の安全を確保し、可能であれば大量の水で消火することが有効だと説明している。
廃棄時の不適切処理も火災原因
消費者庁は、使用時だけでなく廃棄時の事故にも言及した。モバイルバッテリーを一般ごみとして捨てた場合、ごみ処理施設や収集車で火災が発生する事例が頻発しているという。リサイクル可能な場合は販売店や自治体の回収窓口に持ち込み、廃棄する際は自治体の分別ルールに従う必要があるとした。
廃棄前には可能な限り電池を使い切ることも重要だとしている。あわせて、購入時や使用中にはPSEマークの有無や、消費者庁リコール情報サイト、SAFE-Liteなどでリコール情報を確認するよう促した。公共交通機関での持ち込みについても、各事業者の定めるルールを守る必要があると説明している。
消費者庁はモバイルバッテリーの注意点をまとめている。取扱を誤ると発火の恐れがあるため、衝撃や高温を避け、充電は起きている間に行うべきだ。膨張などの異常時は使用を中止し、発火の際は安全確保後に大量の水で消火する。また、PSEマーク等の確認も重要だ。廃棄時の火災も頻発しており、安易に捨てず電池を使い切り、自治体のルールやリサイクルに従うよう呼びかけている
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