OnePlusは撤退するのか? ハッセルブラッド終了、CEO逮捕報道──揺れる名門ブランドの現状とOPPO再編の行方:山根康宏の海外モバイル探訪記(2/2 ページ)
撤退説やCEOへの逮捕状報道に揺れるOnePlus。ハッセルブラッド提携終了後、ゲーム特化で活路を見出すが、OPPOによるrealme再統合でグループ内の競争が激化。岐路に立つ名門ブランドの生存戦略を現地から紐解く。
2026年1月末、中国・深センのOPPOストアを訪れると、フラグシップの「OnePlus 15」をはじめ、ミドルハイの「OnePlus Ace 6」シリーズ、最新の「OnePlus Turbo 6」シリーズが軒を連ねていました。特に学生を中心とした若年層がデモ機でゲームに興じる姿が目立ち、高い支持を集めている様子がうかがえました。
上位モデルである「OnePlus 15」や「OnePlus Ace 6」シリーズは、OPPO本体の製品ラインアップと差別化を図るべく、ゲーミング性能を前面に打ち出した戦略を展開しています。カメラ性能も一定の水準を維持していますが、主眼に置かれているのはあくまでコアなゲームユーザー層です。
新機軸の「OnePlus Turbo 6」は、一部の仕様を抑えつつも、Snapdragon 8s Gen 4に165Hz駆動の6.78型ディスプレイ、さらには9000mAhの大容量バッテリーと80W急速充電を備えるなど、ゲーム特化の構成が光ります。
カメラを5000万画素の単眼に絞り込むという大胆な割り切りにより、2299元(約5万1000円)という極めて高いコストパフォーマンスを実現しました。
ただ、本体のデザインを見ると、背面のカメラまわりのデザインはOPPOの最近の製品と類似しています。プリント基板か配線のようなラインがプリントされているものの、あまり目立っていません。メーカーとして統一のデザイン性を持たせようとしているのかもしれませんが、ゲーミングモデルであればもっとアグレッシブな外観にしてほしいと思います。
現状、OnePlusはゲーム特化の3ラインを展開しており、デザインやカメラ性能、コスト効率を重視するOPPO本体の一般向けラインアップとは一定のすみ分けがなされています。OPPOも冷却ファン内蔵の「K」シリーズでゲーミング需要をカバーしていますが、意匠の違いによってOnePlusとの差別化は保たれているといえるでしょう。
しかし、OnePlusの先行きを揺るがしかねない動きがOPPO内部で顕在化しています。2026年1月、OPPOはこれまで独立性の強かったrealmeを、再びサブブランドとして統合・展開することを発表しました。2018年にインドで誕生し、その後分社化したrealmeは、同じOujiaグループに属しながらも独自のショップ展開やマーケティングで勢力を拡大してきた存在です。
当初はXiaomiのRedmiに対抗する安価なコスパモデルを主力としていたrealmeですが、独自に開発力を高め、現在ではSnapdragonの最上位チップを搭載するフラグシップ機まで手掛けています。さらに、弱点とされていたカメラ分野でも2025年10月に「リコーGR」との提携を発表するなど、全方位的な強化を図っています。
若年層をターゲットに低価格なゲーミングモデルも展開するrealmeの動きは、現在のOnePlusの製品群と真っ向から競合する可能性があります。中国国内で確固たる支持を得ている「Ace」や「Turbo」シリーズを、今後realmeとどう差別化していくのか。OPPOグループ全体としての製品展開および開発戦略の行方が注視されます。
かつて独自性を誇った「OxygenOS」も、2021年のコードベース統合以降はOPPOの「ColorOS」との共通化が進み、ブランドのアイデンティティーは岐路に立たされています。激変する市場環境のなか、2026年にOnePlusがどのような新機軸を打ち出すのか、業界全体がその一挙手一投足に注目しています。
関連記事
Hasselbladとのコラボが終了、OnePlusは再びハイエンドを目指す
約5000万画素のトリプルカメラという強力なカメラ性能を誇りながらも、OnePlus 15は別の方向性を向いた製品となりました。2025年の世界スマホ出荷台数、Appleが14年ぶりに首位奪還──Counterpoint予測
Counterpoint Researchは、2025年の世界スマホ出荷台数予測を発表し、Appleが14年ぶりに首位を奪還すると予測した。全出荷台数は前年比3.3%増。AppleはiPhone 17シリーズの好調と買い替えサイクルの転換が要因でシェア19.4%に。Samsungは18.7%で2位だった。スマホのバッテリーが大容量化を果たした3つの理由 今後は1万mAh超えのバッテリーも現実的に?
スマートフォンが搭載するバッテリーの大容量化が進んでおり、最近は5000mAh超えが当たり前になりつつある。この背景には、ユーザーの使用スタイルの変化と、それに対応する技術的な進化がある。今後は容量1万mAhクラスの機種が今後2年以内に出てくるだろう。OnePlus、新型スマホ「Nord 5」「Nord CE 5」やスマートウォッチ「Watch 3 43mm」など一挙発表
OnePlusがオンラインイベントで新製品を発表。Snapdragon 8 Gen 3搭載のスマホ「Nord 5」、AI搭載で手頃な「Nord CE 5」、ANCイヤホン「Buds 4」、小型化した「Watch 3 43mm」、廉価版タブレット「Pad Lite」が登場。日本での発売は未定。“ドット”で個性が光る「Nothing Phone (3)」発表 Snapdragon 8s Gen 4搭載で799ポンド(約15万8000円)から
「Nothing Phone (3)」発表。価格は799ポンドから。「Glyph Matrix(グリフマトリックス)」と呼ばれる25×25の光る点のパネルなどを搭載した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.