消えた「モバイルSuica」の謎――手がかりは「Google ウォレット」:ふぉーんなハナシ(ややロング版)
縁あって、「REDMAGIC 11 Pro」の16GB/512GBモデルの長期レビューをすることになりました。メインスマートフォンとしてガッツリと使おうと初期設定をしたところ、移行元のスマホにあった「モバイルSuica」が消えてしまいました。一体どういうことなのか、その顚末(てんまつ)をまとめてみます。
縁あって、「REDMAGIC 11 Pro」の16GB/512GBモデルの長期レビューをすることになりました。直販価格は15万7800円で、人気の構成ということもあり、3月28日時点では一部販路では入荷待ちになっているようです。
レビューを始めるに当たり、初期設定と併せて以前使っていたメインのスマートフォンからデータ転送を行ったところ、元のスマホにあった「モバイルSuica」のデータが消えてしまいました。
幸い、再発行手続きが自動的に行われたので、翌日には復旧できたのですが、結論からいうと私の“不注意”がもたらした消失劇でした。備忘を兼ねて、何があったのかお伝えします。
それは初期設定の「データ移行」の時に起こった
REDMAGIC 11 Proというと「Snapdragon 8 Elite Gen 5」を搭載するハイエンドゲーミングスマートフォンで、IPX8等級の防水性能を備えながらも水冷機構を内蔵ということが特徴です。
……となると、仕事柄どうしても「ゲーミング性能」とか「ベンチマークテスト」とかに目が向かってしまいがちなのですが、個人的に思うところがあって「普段使いのスマホとして使うとどうなのか?」という観点でいろいろ試してみることにしました。
そこで、今回は普段使いしていた別のAndroidスマホから“直接”データを移行することにしました。移行に使ったのは、Google純正の移行ツールです(ごく一部のメーカーを除き、初期設定で出てくるやつ)。基本はWi-Fi経由でデータ移行するのですが、機種によっては古い端末とUSBケーブルで直結することで転送を高速化できます。
普段、私は「おサイフケータイ(モバイルFeliCa)」のサービスのうち、「iD」や「モバイルSuica」のデータは別途退避した後にデータ移行をするのですが、今回はおサイフケータイをしばらく元の端末で使おうと考えていたので、おサイフケータイのデータを退避しないまま移行を開始しました。
モバイルSuicaが「消える」までのタイムライン
REDMAGIC 11 Proをメイン端末として使おうと考えた私ですが、モバイルSuicaは旧端末で引き続き使うつもりで、データの退避操作はしませんでした。
REDMAGIC 11 Proの初期設定がいったん終わると、たまっていた通知アイコンが一気に表示されます。その中に「Google ウォレット」の通知がありました。しかし、「いつもの通り『カードを登録しましょう』的な通知かな?」と思って反射的に消してしまいました。
これが、後の悲劇の始まりです……。
その後、端末のソフトウェア更新があるという通知が出て、いつもの癖で早急にアップデートの適用と再起動をしてしまいました。
すると、モバイルSuicaアプリで登録しているメールアドレス宛にこんなメールが届きました。
【タイトル】
モバイルSuica:要復旧操作
【本文】
モバイルSuicaをご利用頂きありがとうございます。
前回の処理が正常に完了しませんでした。お手数をおかけしますが、Suicaの更新手続きを行ってください。(以下略)
「これって、もしかして迷惑メールかな?」と思ったのですが、届いたメールは送信元認証付き。要するに“ホンモノ”です。
このメール自体は、モバイルSuicaでオンライン処理が途中で終わった場合に届くことがあります。しかし、私は今回モバイルSuicaに関する操作を一切していません。
そこで慌てて旧端末の「おサイフケータイ」アプリを確認したところ、モバイルSuicaがサーバに預けられたとの表示になっていました。
「え、預け入れ操作とか何にもしていないのに……」と思いながら画面をよく見ると、通常なら「ダウンロード(Download)」と表示されるボタンが、「しばらくお待ちください(Please Wait)」という表示でグレーアウトしていた(選択不可能となった)のです。
旧端末でおサイフケータイアプリの交通系ICカード一覧を見てみると、モバイルSuicaがアップロードされているのですが、「Download」ボタンが「Please Wait」という見慣れないものになっていました(私はスマホを英語UIで使っているので英語表記になっています)
そしてREDMAGIC 11 Proをふと見てみると、Google ウォレットアプリからもう一度通知が来たので、タップして見てみると「交通機関のカードをウォレットに追加しています」という表示が出てきました。
データの移行元、つまり旧端末で使っていた「交通機関のカード」というと、モバイルSuicaか、Google ウォレットで交通機関の支払いに指定していたクレジットカードくらいなものです。
クレジットカードのタッチ決済の情報については自動で移行されない(自分で追加操作をしないといけない)ことは分かっていたので、移行されたのはモバイルSuicaしかないわけです。
「じゃあ、REDMAGIC 11 Proへと“勝手に”カードが移動したのか?」ということで、おサイフケータイアプリを確認したところ、こちらも「しばらくお待ちください」となっていてダウンロードできません。
つまり、私のモバイルSuicaのカード(データ)は存在はするものの使えない状態になってしまったのです。
自動で再発行手続きが行われたことが判明
何が起こったのか――恐らくGoogle ウォレットアプリが“元凶”であろうと判断した私は、REDMAGIC 11 Proで同アプリをもう一度開いてみました。
ウォレット一覧にSuicaが見当たらないので、電子マネーとして「Suica」の追加を試みることにしました。すると「アカウントに保存済みのカード」として私が使っていたモバイルSuicaが表示された……のですが、チェックマークではなく赤色のi(情報)アイコンが出ています。
それをタップすると、以下のようなメッセージが表示されました。
カードの移行は明日の午前5時以降にウォレット アプリでできるようになります
これを見て察しました。初期設定後に出ていたGoogle ウォレットアプリの通知は、Suicaの新端末への移行に関するもので、完了を待たずに端末を再起動してしまったために、移行に“失敗”してシステムからメールが届き、自動的にモバイルSuicaの再発行手続きが行われたと。
最初の通知を消さずにしっかりと読んで、再起動せずに待つべきでした。
その翌日、おサイフケータイアプリを使ってSuicaのデータはダウンロードできました。
ただし、再発行扱いとなってしまったので、「Suica ID」(カードの固有ID)は元のカードから変わってしまいました。よって、えきねっとの「新幹線eチケット」や、「JRE POINT」、JR東海の「エクスプレス予約」でひも付けておいたSuica情報の変更に追われることに……。
トラブル(?)の原因は「小さな親切」に気付けなかった私
今回のトラブル(?)は、Google純正の移行ツールがモバイルSuicaのデータ移行を開始してしまい、私がそのプロセスを意図せず中断してしまったことが原因です。お恥ずかしながら、Googleのデータ移行ツールがモバイルSuicaもカバーしていることを知りませんでした。
Googleの広報担当に話を聞いたところ、一部の端末では移行ツールを使ってGoogle ウォレットにひも付けたSuica/PASMOも新端末へ移動できるとのこと。対応するかどうかはメーカー次第ですが、どうやらREDMAGIC 11 Proは自動移行の“対応機種”だったようです。
「Google ウォレットにひも付けた」という点がポイントで、確かに私のモバイルSuicaはGoogle ウォレットにもひも付けていました。全てのデータを移行する選択をしていたので、“親切”にもSuicaの移行が自動で行われてしまったということですね。
「あー、いつものやつね」と通知を読み飛ばさなければ、今回の事案は起こりませんでした。通知をよく読まずに端末を再起動した私が悪いのです。
ともあれ、Google ウォレットにひも付けたSuica/PASMOをお使いの皆さん、私みたいな失敗はしないようにしてくださいね。
自動でSuicaを移行できるなら、その旨を移行開始前に言ってほしかったなぁ……。
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