「Galaxy S26 Ultra」のカメラを徹底検証 F1.4の明るいレンズは「冬の欧州」でどこまで通用したか(2/2 ページ)
サムスン電子のフラグシップ「Galaxy S26 Ultra」を携え、アムステルダム、バルセロナ、ストックホルムの3都市を冬の曇天下で撮り歩いた。S25 Ultraからの最大の変化は広角レンズのF1.7からF1.4への明るさ向上で、夜景やテーブルフォトなど低照度シーンでその恩恵を体感できる。実際の旅行写真をもとに、F1.4レンズが日常撮影にどう効いてくるかを検証する。
より明るくなった広角レンズは夜景で大きな効果を発揮
F1.4への改善が最も効果を発揮するのは低照度のシーンだ。ストックホルムの夕暮れ時、Strandvagen(ストランドヴェーゲン)沿いの港を撮った写真では、薄暮の空と水面のイルミネーションの反射を同時に捉えることができた。
ストックホルムの教会を夜に撮ったカットでは、照明に照らされた壁面のディテールが残りつつ、光源の白飛びも抑えられている。建物に刻まれた「FOLKUNGAKYRKAN」の文字もくっきりと読める。アムステルダムの夜の通りでは、店舗の看板の文字が読める程度には解像しており、手持ちでの夜間撮影の安定感がある。自転車が走り抜ける場面でも被写体ブレは限定的で、ナイトモードの処理がうまく働いているようだ。
アムステルダムの商店街では、飲食店の暖色照明やネオンサイン、チーズバーの柔らかい明かりなど、色温度の異なる光源が混在するシーンでも、それぞれの色味を破綻なく写し分けていた。
ただし、街灯周辺にフレアが出るカットもあった。F1.4という明るいレンズは、光源が画角に入ったときに光条やゴーストが出やすい。これはレンズの物理特性なので、撮影時に光源の位置を意識する必要がある。
早朝のアムステルダムの運河も印象的だった。ブルーアワーの薄明かりの中、街灯の明かりと水面に映る木立のシルエットを同時に描き分けており、HDR処理が自然に機能している。夜から朝にかけての薄暗い時間帯は、F1.4の明るさが最も効いてくる撮影条件といえる。
食事とテーブルフォトで浅い被写界深度を生かす
F1.4の副産物として、被写界深度がGalaxy S25 Ultraより浅くなっている。テーブルフォトではこれが良い方向に働く。カフェで撮ったラテアートのカットでは、手前のカップにピントを合わせると奥の花瓶や黄色い花が自然にボケた。ポートレートモードを使わなくても立体感のある写真が撮れるのは、明るいレンズならではの利点だ。
食事の写真では、彩度の高いサムスンの色作りがプラスに働く。卵黄のオレンジ、ディルの緑、ベーコンの焼き色など、食材の色が食欲をそそる方向に仕上がる。
Galaxy S26 Ultraは旅行カメラとして安定感抜群
Galaxy S26 Ultraのカメラは、S25 Ultraからの劇的な変化はない。2億画素の広角センサーはS23 Ultra以来3世代にわたって同じHP2センサーを使い続けており、変わったのは主にレンズの明るさだ。だが、F1.4という数字は日常の撮影体験に着実に影響する。曇天での色再現、夜景のディテール、テーブルフォトのボケ感と、旅行中のさまざまなシーンで恩恵を感じる場面は多かった。
なお、今回は全て静止画の撮影機能を評価したが、動画ではAPV(Advanced Professional Video)コーデックへの対応が大きなトピックだ。フレーム単位の圧縮で動きの多いシーンでも画質が安定するとされる。4K/30pで約900Mbpsという大容量だが、USB Type-C経由で外付けSSDに直接記録できる。動画を重視するユーザーにとっては気になる機能だろう。
3都市10日間を通じて、設定をほぼオートのまま撮り続けたが、大きく外れるカットはほとんどなかった。旅行中にカメラの設定を気にせず、構図だけに集中できるという点で、Galaxy S26 Ultraは信頼できる旅のカメラだと感じた。S25 Ultraからの買い替えは悩ましいが、S24 Ultra以前からの乗り換えであれば、レンズの明るさの差を明確に体感できるはずだ。
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