NHKのスクランブル化、会長が完全否定 ネット上に「見ないのに払うのは納得いかない」との声
NHK(日本放送協会)の井上樹彦会長は定例記者会見で、受信料は番組視聴の対価ではなく、公共放送を維持するための負担金であるとしてスクランブル化を否定した。これに対し、テレビをほぼ見ない若者が増えている現状から、ネット上では現行制度への疑問やスクランブル化を求める声が圧倒的だ。必要な番組のみを安価で提供する仕組みへの変更など、時代に合わせた柔軟な制度変更を強く求める具体的な提案も上がっている。
NHK(日本放送協会)の井上樹彦会長は6月の記者会見で、テレビの有無に関わらず見たい人だけがお金を払う「スクランブル化」の導入を明確に否定した。井上氏は記者の質問に対して、NHKは特定の利益や視聴率に左右されずに正確な情報や多様な番組を届ける公共放送だと主張した。見られるかどうかという対価性の価値だけではなく、社会に必要な情報を伝えるため、広く視聴者が負担する受信料制度がふさわしいと明言した。
さらに井上氏は、受信料はサービスの利用料や視聴の対価ではないと発言した。番組を見るか見ないかに関わらず一律に徴収する現行の受信料制度を維持する姿勢を強調している。NHK自身も20代の7割や30代の6割がテレビをほぼ見ないと認めている。しかし、見ない人にも一律で負担を求める現行制度に対し、インターネット上では疑問を感じる人が増えており、スクランブル化を求める声が圧倒的な状況だ。
ネット上では具体的な提案として、災害情報や国会中継など営利目的ではない必要な番組のみを公共放送とすることが挙がっている。これらを月額200円から300円程度の安価な受信料で運営するべきだという意見だ。一方で、多額の制作費を投じている大河ドラマや紅白歌合戦など、見ない番組の費用まで全員が負担する現行の仕組みに納得できないという不満が多い。配信サービスが主流の現代において、制度変更を求める声は強い。
NHKの井上樹彦会長は受信料について番組視聴の対価ではないとして現行制度の維持を強調した。一方、テレビをほぼ見ない若者が増える中でネット上では受信料のスクランブル化を求める声が圧倒的だ(出典:なぜ、スクランブルを導入しないのか)
関連記事
なぜ? カーナビが「NHK受信料」対象になるワケ 課金されるケースと徴収を免れる方法
家にチューナー内蔵テレビがなくても、カーナビ付きの車を所有していると「NHKに受信料を支払わなければならない」――。目的地までの案内に役立つカーナビだが、そこになぜNHK受信料が絡んでくるのか、疑問に思う人はいるはずだ。そこで、この記事ではカーナビとNHK受信料の関係性を整理したい。NHK ONE、簡単には「閉じられないメッセージ」表示へ 目的は“NHK受信料”の徴収 なぜ強引な仕様に?
NHKは10月1日に新たなインターネットサービス「NHK ONE」を開始した。NHK ONEは、総合テレビやEテレ、ラジオ番組の同時配信をはじめ、1週間の見逃し・聴き逃し配信、ニュース記事、動画、気象・災害情報などをまとめて利用できる統合型サービスだ。ところが、このNHK ONEに、また1つ“不可解な仕組み”が加わろうとしている。「NHK受信料」のせいで、NHK ONEは解約しづらい? ”簡単にやめられない”仕組み解説
日本放送協会(NHK)が10月1日に開始した新たなインターネットサービス「NHK ONE」。NHK ONEを利用しているうちに、あることに気が付いてしまった。解約しづらいことの詳細は──?NHK受信料の督促などを拡大へ 未収件数が急増し“さらなる対策が必要”と判断
NHKは受信料の未収対策を大幅に強化する方針を示した。本部内の「受信料特別対策センター」が中心となり、長期間未払いの世帯や事業所への督促や民事手続きを拡大する。未収件数は5年間で急増し、2024年度末には174万件、支払率は78%に低下した。新ネット配信「NHK ONE」10月開始 「受信料」は必要? 日本放送協会が明らかにしたこと
日本放送協会(NHK)は、放送法の改正を受けて、10月1日から放送に加え、インターネットを通じた番組の配信などが必須業務となる。これを前に、6月18日、新しいインターネットサービスの名称を「NHK ONE」に決定したと発表した。「受信料」は必要なのか……?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.