新ネット配信「NHK ONE」10月開始 「受信料」は必要? 日本放送協会が明らかにしたこと
日本放送協会(NHK)は、放送法の改正を受けて、10月1日から放送に加え、インターネットを通じた番組の配信などが必須業務となる。これを前に、6月18日、新しいインターネットサービスの名称を「NHK ONE」に決定したと発表した。「受信料」は必要なのか……?
日本放送協会(NHK)は、放送法の改正を受けて、10月1日から放送に加え、インターネットを通じた番組の配信などが必須業務となる。これを前に、6月18日、新しいインターネットサービスの名称を「NHK ONE」に決定したと発表した。
NHK ONEは、10月1日からNHKが開始するインターネットのワンストップサービスだ。「NHKの番組や情報を一つにまとめ、現代を生きる一人ひとりに届け、毎日の暮らしに欠かせない存在になりたい」という思いを、サービス名に込めたとしており、「NHKが視聴者のためにもっとできることの答えの1つが、NHK ONEだ」という。
このサービスでは、番組の同時配信、見逃し(聴き逃し)配信、ニュースの記事や動画などを、スマートフォンやPC、ネット対応テレビなど、さまざまな環境に合わせて、Webサイトやアプリで提供する。
10月に新設されるNHK ONEのWebサイトでは、総合テレビとEテレの番組の同時配信や、1週間の見逃し配信、ニュースの記事・動画などの各種サービスを統合。インターネットを通じて、いつでもどこでも利用できるようになる。
また、スマートフォン向けアプリとしては、「NHKプラス」「ニュース・防災」「for School」「ラジオ」「語学」の5つを、今後も提供する。このうち、NHKプラス、ニュース・防災、for Schoolの3つは、NHK ONEの開始に伴い、10月1日以降に後継アプリのダウンロードが必要となる。
ネット対応テレビ向けのアプリは、現在は見逃し配信のみ対応しているが、後継アプリでは同時配信も利用可能となる。家族それぞれが、お気に入りの番組を登録できるなど、便利な機能も備える予定だという。
スマホやPCも「NHK受信料」は必要? いくら?
NHKは、配信のみを利用する場合でも、地上波契約と同額の月額1100円を徴収する。6カ月分の前払いは6309円、12カ月分の前払いは1万2276円と定めている。また、受信料が半額となる家族割引や事業所割引なども利用可能だ。
既に受信契約を締結している世帯は「追加負担なし」に
今後、スマートフォンやPCを持っているだけで、受信料を支払わなければならなくなるのか──。この点についてNHKは、インターネット配信の受信に係る受信料について、「アプリのダウンロードやIDの取得など、一定の操作を行って配信の受信を開始した方が対象となります。ただし、すでに受信契約を結んでいただいている方は、追加の負担なくご利用いただけます。スマホやPCを持っているだけでは、受信契約の対象にはなりません」としている。
既に受信契約を締結している世帯については、別途の契約や追加負担なしでNHK ONEを利用できるようにし、現在NHKプラスを利用している人には、新サービスへのスムーズな移行を案内する。詳細なサービス内容は、7月中に公表する予定だ。
【更新:6月19日7時45分】NHK受信料について追記を行いました
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