日本でPDAは普及するのか?先週のトップ10にPDA関連の記事が4つランクインしている。ユーザーの注目度の高さは伺えるが,携帯大国日本でPDAはブレイクするのだろうか?
ソニーの新CLIE「PEG-N750」の発表,パーム コンピューティングのm100シリーズの値下げ,「sigmarion II」の発売など,先週のトップ10にはPDA関連の記事が4つランクインしている。ハイエンドユーザーの注目度は高いが,果たしてPDAはコンシューマーユーザーにも受け入れられるのだろうか? Palmデバイス,Pocket PC,ザウルスなど,このところPDA業界では新製品の投入や値下げが相次いでいる。Pocket PC陣営はビジネスユーザーへの普及を狙っているようだが,新しいザウルス「MI-E21」はマルチメディア機能をウリにしたコンシューマーユーザーにフォーカスした製品であり,新CLIE「PEG-N750C」や,本日発表されたカシオ計算機の3万円台のPDA「カシオペア“ラジェンダ”」も同様だ。 しかし,コンシューマー向けPDA市場は日本でブレイクするのだろうか? ご存じの通り,日本は高機能な携帯電話の普及がめざましく,一般的なコンシューマーユーザーがPDAに期待するであろう機能は,使い勝手の問題は別としても,そのほとんどが既に携帯電話に搭載されている。10月からNTTドコモの第3世代携帯電話サービス「FOMA」が開始されれば,その流れはさらに加速するだろう。 先週,所用でボストンとニューヨークを訪れた際,現地の携帯電話事情をかいま見る機会があったのだが,筆者が見た限り,米国の携帯電話の多くは画面もモノクロ,機能的にも通話が中心で,スケジューラやアドレス帳,アラームなどといったPIM的な機能や,カメラや音楽再生といったマルチメディア機能の搭載はこれからといった感があった。このような状況下であれば,PDAが必要とされ,売れ行きを伸ばしているというのもうなずける。 日本でコンシューマーユーザー向けPDAの普及が伸び悩んでいるのは,キラーアプリケーションの不在,そして携帯電話との明確な住み分けができていないところにあると思われる。コンシューマー向けPDAを開発する各社ともマルチメディア機能やディスプレイの広さ,ストレージの大きさなどをアピールしてPDAの優位点をアピールしているが,「PDAが必要」と決定的にユーザーに思わせるニーズを打ち出せずにいる。 コンピュータは,インターネットによって普及が促進し,携帯電話は電子メールがキラーコンテンツとなった。PDAがコンシューマーユーザーに必要と思わせる要素を見つけられないと,ビジネスユーザー用途以外への普及は難しいかもしれない。 [後藤祥子,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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