移動中なのか、会議中なのかといった個人の状態──プレゼンスを、ネットワーク上でIDと一元管理するサービスをボーダフォンが検討中だ。6月11日、日刊工業新聞主催のセミナーで、ボーダフォンのプロダクトマネジメント統括部長のマイカ・今村氏が明かした。
「今、トライアルしようとしているサービス」
あらかじめサーバにプレゼンスを登録しておけば、周りのユーザーにプレゼンスが伝わり、相手は最適なコミュニケーション手段を選択できる。例えば、「私のコミュニティのユーザーが、端末上で私の名前をチェックする。すると、私がミーティング中だということをアイコンでチェックできる」(今村氏)。
プレゼンス情報とIDの一元管理がポイントの1つ。コミュニケーション手段には、電話番号やメールアドレスではなく、“相手のID”を使う。連絡の取りたい相手のIDを指定して[発信]ボタンを押すと、受信者側のプレゼンス情報をネットワーク側で判断して、通信手段を決定。例えばプレゼンスが「会議中」だったら「メールクライアントが起動する」といった具合だ。
さらにSIPを活用し(2月13日の記事参照)、携帯からPCや家電などさまざまな機器との通信や状態把握も可能にするという。
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