SD-Audioに対応、さらに専用音楽プレーヤーのように:N902iS徹底解剖 第6回
音楽を聴きたくなったら、アシストキーの長押しで音楽プレーヤーを起動。曲間移動も音量調整も閉じたままでOK──。そんな“N”の音楽機能がSD-Audioに対応し、さらにパワーアップした。
閉じたままの音楽プレーヤー起動はもちろん、ボリュームや曲間移動もボタン1つでOK。再生中の曲のタイトルやアーティスト名は、いつでもイメージウィンドウで確認できる──。携帯電話なのに音楽プレーヤーのように使えるところが、前モデル「N902i」の大きな特徴だった。
これをさらにパワーアップさせたのが「N902iS」。手持ちの音楽CDの楽曲だけでなく、オンラインの音楽配信サイト「MOOCS」で購入した楽曲の再生にも対応。細かい使い勝手もブラッシュアップされ、“いつも使いたくなる”音楽プレーヤーに仕上がった。
オンラインで買った音楽も楽しめる──SD-Audioに対応
音楽機能の最大の進化点は、SD-Audioへの対応だ。パッケージに同梱されるWindows対応の音楽管理ソフト「SD-Jukebox」(Light Edition)を使えば、手持ちの音楽CDやPC内にアーカイブしたMP3/WMAなどの音楽ファイルを、著作権保護情報付きAACに変換可能。変換したデータをminiSDカードに書き込めば、すぐN902iSで聴くことができる。もちろんSD-Audio AACフォーマットの音楽を配信するWebサイト「MOOCS」で購入した音楽ファイルの再生にも対応している。
USBマスストレージクラスに対応しているので、音楽ファイルの転送も簡単だ。N902iSにminiSDカードを差し、PCとN902iSをFOMA USBケーブルで接続すれば、SD-Jukeboxが端末に差したminiSDカードを自動で認識する。あとは音楽データを転送したり、miniSDカードに保存した音楽データを編集したりすればいい。SD-Jukeboxを利用する際にはN902iSのUSBモード設定を「miniSDモード」に切り替えておく必要があるが、N902iSではニューロポインターでデスクトップアイコンをクリックすれば簡単に設定できる。
再生時間も大幅に延長され、9.5時間の連続再生が可能になった。通勤や通学の行き帰りに音楽を聴いてもまだ余るほどバッテリーが持つので、電池切れを気にすることなく音楽を楽しめる。
PCで作成したプレイリストを活かせる──ミュージックプレーヤー
ミュージックプレーヤーはプレイリストに対応し、リピート再生やランダム再生もサポート。プレイリストはユーザーが作成したものもN902iSに転送できる。miniSDカードに保存したすべての曲をランダム再生することも可能で、ジュークボックス的に音楽を楽しめる。
ミュージックプレーヤーには、アルバム(プレイリスト)名、曲名、アーティスト名に加え、音楽再生に関連するほぼすべての情報が表示される。操作も決定キーで再生/一時停止、左右ボタンの短押しで曲間移動、長押で早戻し/早送り、上下ボタンで音量調整と直感的に行える。音量は21段階に調整できる。オフタイマー機能も用意され、30/60/90分後の自動終了が可能。就寝時のBGM用プレーヤーにも使える
もちろん音質へのこだわりも忘れていない。前モデルに引き続き、自然な立体音響を再現し、低音不足を改善する「SRS_WOW」設定が用意され、21段階から強弱を設定できる。ヘッドフォンの有無にかかわらず立体的でクリアな音を楽しめるわけだ。
イコライザは「低音強調」「高音強調」「音漏れ低減」「ポップ」「ジャズ」「ロック」「テクノ」「クラシック」「スピーチ」の9種類が用意されるなど、専用音楽プレーヤーに迫る充実ぶり。好きな音楽を最適な音質で聴くことが可能だ。
「SRS_WOW」の効果は21段階の細かさで設定可能。イコライザも9種類が用意される。SRS_WOWは本的な音質の向上、イコライザは再生環境や音楽ジャンルに合った音質の設定と、それぞれ異なる役割を担っており設定は併用できる
閉じたまま“ここ”までできる──コンパクトな音楽プレーヤーとして使える
N902iSは、端末を閉じたままでも音楽プレーヤーとして便利に使える。イメージウィンドウの下にあるアシストキーを長押しするとミュージックプレーヤーが起動。前回停止した曲から再生が開始される。終了もアシストキーを長押しするだけだ。アシストキーは背面のケースより若干低い位置にあるので、カバンやポケットに入れたままでも手探りで操作しやすく、誤動作も防げる。
再生中はアシストキーの短押しで一時停止/再開、左側面のホーム/メモキーの短押しで音量調整、長押しで曲間移動が可能。イメージウィンドウには曲名やアーティスト名のほか、トラック番号、音量なども表示され、まるで専用音楽プレーヤーのようだ。日付と時刻も常に表示されるので、携帯を時計代わりに使う人でも困ることはない。
閉じたまま音楽機能を使えるのは便利な半面、誤動作で音楽再生が開始されてしまう恐れもある。せっかくマナーモードにしておいても、カバンやポケットの中で突然音楽が鳴りだしたのでは気配りも台無しになってしまう。閉じた状態でアシストキーやホーム/メモキーを無効にすることもできるが、これでは音楽機能が不便なものになってしまう。
そこでN902iSには、こんな設定が用意された。マナーモード中はイヤフォン接続時のみアシストキーを使ってミュージックプレーヤーを起動できるようにする設定だ。これなら不意に音楽プレーヤーが起動するという事故も防げる上、閉じたままの操作にも影響がない。スペックからは見えにくい部分だが、いかにも“N”らしい心配りだ。
“ながら機能”もしっかりサポート
音楽再生中の音声通話やメールの着信も、しっかりサポートしている。音楽再生中に通話が着信すると呼出しに切り替わり、音声通話終了後にはミュージックプレーヤーが一時停止状態でスタンバイ。ワンタッチで続きを再生できる。メールは、着信通知後すぐに受信メールを確認でき、マルチタスクを使って音楽再生を再開すれば、音楽を聴きながらメールの確認や返信ができる。
また閉じた状態でアシストボタンを押せば、メールを読み上げさせるようにも設定でき、ポケットやカバンに入れたままでもメールの内容を確認できる。単なる“携帯+音楽プレーヤー”にとどまらない、プラスアルファの魅力も備えているのが“N”流の音楽機能なのだ。
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提供:日本電気株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年7月23日
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