いすゞとKDDI、テレマティクスシステム「みまもりくんオンラインサービス」を一新
いすゞとKDDIは5月31日、両社で共同開発した商用車用テレマティクス「みまもりくんオンラインサービス」に国内初の無線デジタコや新サービスを追加し、フルモデルチェンジした。
いすゞ自動車とKDDIは5月31日、2社で共同開発している商用車用テレマティクス「みまもりくんオンラインサービス」のフルモデルチェンジを発表。同日から全国のいすゞ系販売店で一斉に販売を開始した。
みまもりくんオンラインサービスの初期導入価格は7万9980円/1台、月額使用料が945円/1台となっている。オプションのインターネットデジタコは3年間パックで2万8000円、追加の温度お知らせ機能は525円、運行軌跡機能は315円、指定位置外ドア開お知らせ機能は315円(いずれも取付工賃は別途必要)で提供される。
みまもりくんオンラインサービスは、KDDIのデータ通信網やインターネットを利用し、商用車の運行状況をリアルタイムに確認できる管理システムだ。今回のモデルチェンジの目玉は、車両総重量8トン以上、または最大積載量5トン以上の車両に装備が義務づけられている運行記録計(デジタルタコグラフ)に、国内で初めてCDMA 1X WIN対応の通信モジュールを搭載した“インターネットデジタコ”こと新型「みまもりくんコントローラー」を用意した点にある。
タコグラフは車の走行速度と距離を24時間以上自動記録する装置と、施錠装置から構成されているが、そこに無線通信機能が加わることで、データ記録用のメモリカードが不要になり、カードの管理や交換の手間がなくなる。また長期間の運行の際に、車両が事務所に戻らなくても運行解析ができる。
さらに、みまもりくんコントローラーに搭載した音声ガイドや液晶画面で、省燃費運転の状況をリアルタイムでドライバーに伝える機能を備え、安全かつ省燃費な運転をきめ細かく支援する。また追加機能として、事務所のPCから車両にメッセージを送る機能や、部品の交換時期を自動で判断し、車両と事務所に通知する機能、運転者によるパスワード入力がない場合、管理者に盗難の可能性を通報する機能、車両のキーがオフの状態でも位置確認ができる機能、ETC(デンソー製の指定型式)、カーナビ(パイオニア製の指定型式)および業務ソフト(ナブアシスト社のNavisia運送販売システム)との連携機能なども用意した。
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