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ドコモdマーケットを統括する熱い男――NTTドコモ/阿佐美弘恭スマートライフビジネス本部長石川温のスマホ業界新聞(1/2 ページ)

NTTドコモは7月1に組織改編を行った。これを機に組織をまとめ上げる立場として「スマートライフビジネス部」本部長になった阿佐美弘恭氏に、ドコモのコンテンツビジネスの方向性について聞いた。

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「石川温のスマホ業界新聞」

 今週は「2013年下半期、気になる人」を特集。今後、スマホのプラットフォームとして影響を及ぼしそうな「3人」をピックアップ。彼らを注目しておくことで、この先の「変化」が見えてくるかも知れません。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。メールマガジン購読(月額525円)の申し込みはこちらから。


 7月1日、NTTドコモは組織改編を行った。これまでサービス開発を担当していた「スマートコミュニケーション部」「フロンティアサービス部」「ユビキタスサービス部」「クレジット事業部」を「スマートライフビジネス本部」というひとつの組織にまとめ、そのなかで「マーケットビジネス推進部」「コンテンツビジネス推進部」「金融ビジネス部」「ライフサポートビジネス推進部」「スマートライフビジネス部」というくくりにわけた。

 どちらかというと縦割りだった組織体制をまとめ、本部に集約することで、各領域間での相乗効果が期待され、新規ビジネスの拡大につなげることができる、というわけだ。

 この「スマートライフビジネス本部」の本部長に就任したのが、阿佐美弘恭氏だ。もともと阿佐美氏は、iモードの父である夏野剛氏が2008年にNTTドコモを退社して以降、後任としてドコモのコンテンツサービスを統括する立場にいたのだった。これまではマルチメディアサービス担当だったのだが、組織をまとめ上げる立場として、スマートライフビジネス本部長になった。

 阿佐美さんは見た目はいかにもNTTグループの真面目そうな上司といった感じの人だ。iモードで世の中を変えようと邁進していた夏野さんの後任と言うことで、「本当に大丈夫かな」と端から見ていて不安に感じたのだが、実際に取材で会ってみると、そんな印象は吹っ飛んだ。とにかく熱い人で、その情熱たるや夏野さんにも負けない迫力があった。

 インタビュー取材時も、一方的にいまのドコモのコンテンツビジネスにおける立ち位置、強みと弱み、今後の方向性を熱く語ってくれるのだった。取材として与えられた1時間、こちらが全く質問せずに、阿佐美さんがずっと喋り続けて終わってしまったこともあるほどだ。

 スマートライフビジネス本部 は、dメニュー、dマーケットの企画開発、教育、ヘルスケア、環境、クレジット、保険、メールなどあらゆるサービスを担当している。7月からの新組織になって阿佐美さんは「新しい仕事が増えてまだ慣れない」と謙遜する。しかし、実際に話を聞いてみると、担当するジャンルは広がったものの、実は阿佐美さん自身、iモードからdメニュー、dマーケットというコンテンツ分野だけでなく、かつてはDCMXや位置情報サービスの立ち上げ、さらにNTT時代には、ビデオオンデマンドの先駆けのようなサービス開発にも携わったことがあるのだという。つまり、根っからのコンテンツ&サービス屋さんというわけだ。

 しかも、新人時代は、NTTドコモ・加藤薫社長が教育係として、阿佐美さんの指導をしていたのだという。つまり、今のNTTドコモには、加藤―阿佐美ラインというのができあがっているようなのだ。

 今回の組織改編も、阿佐美さんが手腕を発揮できる領域を増やし、サービス開発をやりやすくするためのようだ。

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