iOS 7で「Chrome」を辞めて「Safari」に完全移行しました:iPhone 5sロードテスト 第5回(1/2 ページ)
iOS 7のブラウザアプリ「Safari」はシンプルなUIに生まれ変わり、便利なものの気付きにくい機能も多い。今回はそんなSafariの進化をチェックしよう。
これまで筆者はiPhoneで調べ物をするときに、標準アプリの「Safari」ではなく、「Chrome」をメインのブラウザとして使っていた。職場はWindows、自宅と持ち歩き用のPCはMac……と、環境によってOSが異なるので、ブックマークを同期するには共通仕様のChromeを使うのが手っ取り早いからだ。
しかし、iPhone 5sにしてからはSafariを使う機会が増えている。使い始めて感じたのは、「予想以上に使いやすい」ということだ。
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アドレスボックスと検索ボックスを統合
iOS 6までは、アドレスボックスと検索ボックスが別々に表示されていた。分かりやすいといえば分かりやすいのだが、Chromeユーザーとしてはこれが非常に使いにくいと感じていた。Chromeはアドレスボックスと検索ボックスが一体化されており、URLもキーワードも1つのボックスに入力するだけでよい。その仕様に慣れていたので、Safariのアドレスボックスにキーワードを入力してしまうことが多々あった。
同様の声が多かったのかどうかは知らないが、iOS 7ではボックスが1つに統合された。これだけのことでも「Safariってば使いやすくなったのね」と筆者は感じている。
ページ内のキーワード検索機能は健在だ。ページを開いた状態で検索ボックスをタップし、検索したいキーワードを入力する。Googleでの検索結果の下に「このページ“(●件一致)”」と表示されるので、その下の検索キーワードをタップしよう。これで、該当箇所に黄色のマーカーが表示され、気になる文章を素早く探せる。
操作ボタンは必要なときだけ現れる
以前はすべての操作ボタンが画面上部に集約されていたが、iOS 7では検索ボックス以外は画面の下部に配されている。また、画面の両端を左右にスワイプすると、前後に見ていたページを開くことができる。これらの仕様の進化により、片手での操作のしやすさは格段に良くなったと感じる。
使っていて1つ気になったのは、Webページをスクロールしていくと、操作ボタンが表示されなくなることだ。筆者も使い始めたころは慌てることがあったが、この解決方法は2つある。
1つは、画面を下に軽くフリックする方法。もう1つは、画面上部に小さく表示されたURLをタップする方法だ。いずれかの操作をすれば、画面下部にボタンが表示される。普段はWebページが全画面で表示されるようになったので、画面上に表示される情報量は以前よりも多い。
タブの切り替えアニメーションが分かりやすい
Safariには複数ページを同時に開いて、素早く切り替えが可能な「タブ機能」がある。iOS 7ではタブの仕様も大きく刷新された。
画面下部のタブアイコンをタップすると、いま開いているページがグラフィカルに表示される。タブを削除するには「×」をタップする従来の方法と、削除したいタブを左にフリックする方法がある。
タブを一括消去するには、「プライベート」モードに切り替え、「すべて閉じる」をタップすればOK。ただし、このまま使うと、履歴を残さずにWebサイトを閲覧するモードになる。それが嫌な場合は、再度、タブ一覧画面で「プライベート」をタップしてオフにしよう。
このプライベートモードは、iOS 6では「設定」からオン/オフする仕様だったので、影を潜めた存在だった。今はSafari内で手軽に切り替えられるので、必要に応じて活用しよう。
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