ドコモとau、ネットワークの差はどれくらいある?――「GALAXY S5」:「GALAXY S5」の“ここ”が知りたい 第2回
違うキャリアが同じ仕様のスマホを販売している場合、気になるのは通信性能の差。夏モデルの「GALAXY S5」で、ドコモとauの150Mbpsを体験してみた。
通信速度はどれくらい違う?
NTTドコモとKDDI(au)が発売したサムスン電子の「GALAXY S5」。どちらもLTEの通信速度は下り最大150Mbpsだが、キャリアによって対応エリアの数と広さに違いがある。どちらにしても現時点では、一部のエリアでしか150Mbpsのサービスは提供されていない。
例えばITmedia Mobile編集部がある場所(東京都港区の一角)を2社のエリアマップで確認すると、ドコモの最大通信速度は下り112.5Mbps/上り37.5Mbps、auは下り75Mbps/上り25Mbpsとなっている。auのGALAXY S5は下り最大110MbpsのWiMAX 2+も利用できるが(WiMAXには非対応)、エリアマップでは“WiMAXとWiMAX 2+を合わせた”情報しか公開されていない。ただ住所をもとに調べるピンポイントエリア判定なら、WiMAX 2+のみの場所かどうかがチェックできた。それによると編集部があるビルは「△」と微妙な表現になっていた。
実際の通信速度はどうなのだろうか。ドコモ版の「SC-04F」とau版の「SCL23」で平日夜に連続5回計測したところ、SC-04Fは下り平均15.31Mbps/上り平均11.9Mbps、一方のSCL23は下り平均23.99Mbps/上り平均5.31Mbpsだった。下りはauが1.6倍ほど速く、上りはドコモが2倍強速いという結果だ。曜日や時間帯を変えて調べた分けではないのであくまで参考程度にとどめて欲しいが、上下ともそこそこ速いドコモに対し、auは下りを重視している印象だ。
「GALAXY S5」で150Mbpsを体験できる場所は?
では、GALAXY S5で最大通信速度の150Mbpsが体験できる場所はどれくらいあるのだろうか?
ドコモの場合、現時点で150Mbpsのサービスを提供しているのは東京・名古屋・大阪の3大都市圏が中心。先ほどのエリアマップで確認すると、栃木県の那須町から兵庫県の姫路市まで、とびとびではあるが150Mbpsに対応している場所がある。
一方のauは、150Mbps対応のエリアをリスト形式で公開している。それによると5月末時点で、北海道の旭川市から鹿児島県の鹿児島市までの3335カ所。このうち、複数の周波数帯域を組み合わせて通信速度をアップさせるキャリアアグリゲーション(CA)を実施しているのは1742カ所で、残る1593カ所はCAなしで150Mbpsを提供中だ。
地図上で150Mbps対応エリアが確認できるドコモに対し、auは“△△町○丁目 周辺”という住所の一部が分かるのみで、エリアの広さがイメージできない。ただauは東名阪はもちろん北海道から鹿児島まで150Mbpsを提供しているので、規模の面ではドコモより上回っているとも言える。いずれにせよ、公開されている情報のみでエリアの差を直接比較するのは難しい。
最後に参考として、都内近郊でドコモもauも150Mbpsを提供している羽田空港で通信速度を計測してみた。ドコモは国際ターミナル付近で、auは羽田空港の第2ターミナル付近がそれぞれ150Mbps対応エリアになっている。
厳密には同じ場所ではないうえ、作業の都合で複数回の測定データが無いのでこちらもあくまで参考程度としていただきたい。ドコモで最も速い結果は下り45.49Mbps/下り15.17Mbps、auは同じく下り73.08Mbps/上り7.51Mbpsという数値だった。auの下り速度がかなり良好だが、上り速度はあまり伸びていない。ドコモもほかのエリアに比べるとかなり高速だが、こちらも上りは下りほど速度はアップしていなかった。
「electric BLUE」の背面カバー、「GALAXY SHOP」で限定販売
前回取り上げた海外カラーのGALAXY S5用背面カバーのうち、目にも鮮やかな「electric BLUE」がGALAXY SHOP限定で発売となった。純正カバーのため、付属の背面カバーと交換しても防水性能が損なわれないのが特徴だ。
関連記事
- もしもしボルテです:ドコモの「VoLTE」がスタート――さっそく「GALAXY S5」でハナシ比べてみました
ドコモが開始した「VoLTE」は、音質が格段にアップした新しい通話方式だ。さっそく対応機種の「GALAXY S5」でその違いを確認してみた。 - 「GALAXY S5」の“ここ”が知りたい 第1回:ドコモ版SC-04Fとau版SCL23の違いとは?――「GALAXY S5」
ドコモとauから同時に発売された「GALAXY S5」。基本的なスペックは同じだが、対応する通信規格のほか細部のデザインが異なっている。改めて2台の違いを確認してみた。 - サムスン電子、GALAXY S5の無料お試しキャンペーンを6月以降も継続
サムスン電子ジャパンは、家電量販店で開催している「最新スマートフォンGALAXY S5無料お試しキャンペーン」を6月以降も継続すると発表した。 - 広角インカメラで自撮りも快適:待望の防水/防塵ボディに、高速AFの本格カメラ搭載――「GALAXY S5 SC-04F」
防水・防塵ボディに位相差AFを搭載した高速カメラと指紋センサー、心拍センサーを内蔵したグローバルモデル「GALAXY S5」がドコモの夏モデルにラインアップ。6月提供予定のVoLTEにも対応する。 - 防水・防塵、指紋認証に対応:位相差AFでピント合わせが速い、LTE+Wi-Fiで通信も速い――「GALAXY S5 SCL23」
注目のグローバルモデル「GALAXY S5」がauの夏モデルに登場。防水・防塵ボディに位相差AFを搭載した高速カメラと指紋センサー、心拍センサーを内蔵。LTEとWi-Fiの同時利用でダウンロードを高速化する機能も備えた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.