Google Playも使える――フリービット、子供向けスマホサービス「PandA KIDs」を提供
フリービットは、子供がスマートフォンで利用できるアプリ、URL、電話番号、データなどを親が管理できるサービス「PandA KIDs」を12月24日から提供する。
フリービットが、モバイル通信サービス「freebit mobile」にて、子供向けサービス「PandA KIDs」を12月24日から提供する。ATELIER(店舗)での申し込みを受け付ける。
PandA KIDsは、スマートフォンを初めて利用する7歳〜14歳の子供を主な対象としたサービス。子供が利用できるアプリや、アクセスできるWebサイトなどを親が管理する仕組みを取り入れている。端末はfreebit mobileで提供している「PandA」を利用し、専用のホーム画面を用意する。このホーム画面は「パズルボード」の形になっているのが特徴で、利用できるアプリや機能などをパズルの「ピース」として画面を埋めていく。パズルボードとピースの色は変更ができる。
パズルボード(ホーム画面)のデザインは、幼稚園児、小学生、中学生といった年齢に合わせて3種類を用意。また、それぞれの年代に合わせたオリジナルケース(計3枚)も販売する。
子ども向けのスマートフォンでは、Google Playを利用不可にしているものがあるが、PandA KIDsではGoogle Playも利用可能としている。ただしアプリをダウンロードしても、すぐには利用できず、使いたいアプリは親に「おねだり」をする必要がある。これにWebサイト上で親が了承すれば、そのアプリが「プレゼント」され、パズルボード(ホーム)にピース(アプリ)を設置できる。これで、子供は晴れてアプリを使えるようになる。つまり子供が利用するアプリやコンテンツを、1つずつ親が管理できるようになるわけだ。設置できるピースの数には制限があるが、その数は現時点では未定。
アプリのほかに、WebサイトのURL、特定の電話番号やファイルなども、親から許可をもらったうえでパズルボードに配置できる。ブラウザアプリの利用を認めれば、すべてのサイトにアクセスできるようになってしまうが、フリービットとしてはブラウザのフルアクセスは推奨しておらず、ホワイトリスト方式で、閲覧してもいいサイトを親が1つずつ指定する方法を勧める。
フリービット 代表取締役社長CEO 石田宏樹氏によると、PandA KIDsは、同氏の恩師でもある、ソニー創業者の故盛田昭夫氏が中心となって展開した児童向けのオーディオビジュアル機器「マイ・ファースト・ソニー」から着想を得て、「my first freebit」として開発したという。石田氏は「ゆるやかな見守り」と表現する。「ブロックを積み上げていく創造性と、親子がつながるために、両親がピースを子供にプレゼントすることを想定している。子供は(アプリが)欲しければおねだりをして、それに対して、なぜ買うのか、買わないのかというコミュニケーションを行っていく」(石田氏)
このPandA KIDsは「スマートフォンのアーキテクチャーを抜本的に変えないとできない」(石田氏)ため、子供向けスマートフォン利用統合環境「KIDs VM(バーチャルマシン)」を開発した。これにより、許可したアプリのみ利用可能にする仕組みや、パズルボードとピースを用いるUIを実現している。
親は、子供のスマホ利用を見守れるサービス「PandAファミリー」から、子供が「おねだり」したアプリを承認したり、アプリごとに利用時間を設けたりできる。アプリの評価やレーティングなどは、おねだりされたアプリ一覧から確認できる。ほかにPandAファミリーでは、子供の現在地確認、バッテリー残量や居場所の通知、歩きスマホの通知、スマートフォンの利用時間帯制限、メッセージを強制的に表示する「家族伝言」などの機能が利用できる。
PandA KIDs自体の利用料金は無料で、PandAファミリーのアカウント取得に月額200円(税別)がかかるが、親子でPandAを持っていれば、PandAファミリーの利用料は無料となる。また、新規で子供用にPandAとPandAファミリーを契約すると、12月24日から2015年1月31日までは無料となる。
PandA KIDsの導入はホーム画面の変更と同じで、PandAファミリーの管理画面から従来のPandA向けホーム(「TENJIN」と呼ばれる)に変更することもできる。どのホームを使うかは、子供の成熟度合いを見ながら親が判断することになる。子供向けのスマホサービスといえば、ガチガチに管理するイメージが強いが、“おねだり、プレゼント”という親子のコミュニケーションありきの設定と、“ピース、パズルボード”という独自のUIが新しい。端末自体は共通のPandAを用い、ソフトウェアでPandA KIDsをオン/オフに……と柔軟にコントロールできるのも魅力といえる。
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