話題のAndroid Wearデバイスをレビュー! 使って分かった意外な弱点(1/2 ページ)
続々と登場するAndroid Wear搭載のウェアラブル端末だが、その使い勝手はどうなのか。主要な4デバイスをピックアップし、実際に使ってみて感じたことを紹介したい。
国内でも各キャリアやメーカーがAndroid Wear端末を発売しており、以前はそれらのスペックを一覧表にまとめて紹介した。
欲しいとは思っても、スペック表を眺めるだけではその違いがなかなか分かりにくいのも事実。そこで、今回は実際にAndroid Wear搭載デバイスを使ってみて感じたことをまとめてみた。取り上げた端末はサムスン電子「Samsung Gear Live」、LGエレクトロニクス「LG G Watch R」、ASUS「ASUS ZenWatch」、ソニーモバイルコミュニケーションズ「SmartWatch 3」の4機種。個々の使用感をお届けする前に、まずはこれら4機種共通の特徴を振り返ってみよう。
いずれも基本的な動作は同じで、手首をひねって時計を見る動作で画面が点灯し、時間や通知が見られる。通知されるのは母艦となるAndroid端末からのメールやメッセージ類、スケジュールといった情報で、軽いバイブレーションを伴うため気付きやすいというのが最大のメリット。移動を伴うスケジュールでは、開始時刻から逆算し、電車の乗換などの所要時間を踏まえて出発を促したり、フライト予定を知らせたりといったことができる。
スマートフォン側で「Google Play」からAndroid Wear専用アプリをダウンロードすることで機能拡張できるのも共通の特徴だ。プリインストールされているもの以外のウォッチフェイスや、メジャーアプリのAndroid Wear版なども多数用意されており、自分らしいデバイスにカスタマイズすることができる。
現在のAndroid Wear最大のネックともいえるバッテリー持ちは、おおむね1日強といったところ。特別長持ちで驚かされたというものはない(試用時点)。しかし、悲劇的なことに12月中旬頃行われたファームウェアのアップデートを適用したところ、バッテリー持ちがさらに低下してしまった。筆者所有のGear Liveの場合、体感的には従来の3分の2以下になってしまい、フル充電でも当日の夕方にはバッテリーが切れる有様である。ほかのデバイスについてすべて確認したわけではないが、同様の声が同じくファームアップデートしたLG G Watch Rユーザーからも聞こえているので、ほかのデバイスにも影響を及ぼしている可能性は否定できない。
お手頃価格で1台目に最適な「Samsung Gear Live」(サムスン電子)
現在発売されているスマートウォッチの中では、初期の頃に登場したモデルの1つがサムスン電子の「Samsung Gear Live」。特にオリジナルの管理アプリもなくシンプルな作りで、販売中のモデルの中では2万2000円(税別)と最も安く購入できる。
デザインは簡素でファッション性は低いが、手首に当たる部分は緩やかにカーブしているため、着け心地は悪くない。液晶はきれいで文字の視認性も良好。ウォッチフェイスが四角いので文章の欠けもなく、小さいながらもメールもきっちり読める。最近の製品と変わらない使用感である。
充電には専用の充電アダプターが必要となる。本体の裏にパチッとはめ込むタイプなので、接続はしやすい。リストバンドは22ミリの着脱式で交換可能。ただし、バンドの留め具の先端が金属製のため、手首のサイズによっては留め具がタイピングの邪魔になるかもしれない。また、この留め具は突然バンドの先端から外れてしまうことがあるので注意したい。外れてしまうと手首に巻けないため、利用できなくなってしまう。筆者の場合、8月に購入したデバイスが12月に壊れた。1年以内であれば交換してもらえるが、1年はおろか半年持たないというのは問題だろう。
活動量計を含めたウェアラブルデバイス全般に言えることだが、素材の違うパーツが“接着”されている場合は、毎日使用しているうちに破損する可能性があることも考慮しておいたほうがいい。
“どう見ても腕時計”な円形ディスプレイ搭載の「LG G Watch R」(LGエレクトロニクス)
ウォッチフェイスとベゼルが一体となった、こだわりを感じられるデザインが大きな特徴のLGエレクトロニクス製「LG G Watch R」。円形ディスプレイがスポーティさ、ワイルドさを醸し出している。時計のような外観は装着していても違和感がなく、ほかのスマートウォッチのように「それ何?」と聞かれることはまずないだろう。
プリインストールされているフェイスも種類が多く、リストバンドも22ミリの市販のものと交換可能。自分好みにカスタマイズしやすいデバイスである。サイズが大きいため男性向けのイメージだが、ホワイト系のボディがあれば女性もファッションの一部として取り入れられそうだ。
こちらも充電には専用の充電アダプターが必要となる。専用管理アプリなどは今のところ存在しない。時計としての存在感はあるが、ベゼルが盛り上がっているため、フリック時の操作範囲が若干狭まる。また、円形ディスプレイなので、表示されるテキストは一部切れた状態になる。スクロールすれば読めるが、パッと見た瞬間の情報量は制限される。
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