「NuAns NEO」開発秘話 高難度デザインスマホを実現したモノ作りに迫る:アドバイザーの本田雅一が語る(4/4 ページ)
トリニティが投入した個性派Windows 10 Mobileスマートフォン「NuAns NEO」。美しいデザインに隠されたこだわりやストーリー、今後の展開について、アドバイザーの本田雅一氏に聞いた。
NuAns NEOの海外展開はあり得る?
―― NuAns NEOの今後の展開、例えばアクセサリーや新機能の追加、販路の拡大、海外展開などについて新しい情報はありますか?
本田 Windows 10 Mobileに関しては、もともと東欧やイタリアなどでユーザーが少なくないですし、Nokiaが売れていた地域での存在感はあると思っていますが、まずはスペイン・バルセロナで開催されたMWC(Mobile World Congress)に展示して、反応を見ているところです。
こうした地域では、われわれが直接サポートできませんし、果たしてどのぐらいのニーズがあるかも予想しにくいです。さらに日本以外の地域を考慮して電波設計を行っていないため、海外で販売するならば、対応バンドなども増やす必要があるでしょう。MWCの出展社名簿に掲載されていたため、グローバルモデルの開発がスタートしていると見込んだ海外記事もあったのですが、まだその段階には至っていません。
今後も海外市場の可能性は探りたいですが、まずは国内で先に購入いただいているお客さまがいますから、問題点の解決やサポート体制の強化、新たな価値の提供なども含めて、まずは手の届く範囲で満足度を高めていくために、ファームウェアを洗練させていくことが優先ですね。
ただし、もともとiPhoneのLightning向けに開発されていたNuAnsブランドの各種製品は、全種類ではありませんが、USB Type-C対応モデルとして追加されるでしょう。こちらは私の担当ではないのでスケジュールを把握していませんが、時期が来れば発表されると思います。
―― 最後に、本田さんは今後もNuAns NEOに限らず、積極的にモノ作りへ関わっていかれるのでしょうか?
本田 僕がNuAns NEOに参加したのは、最初(前編)に話した通り、「自分自身で作ってみたい」という強い意思があったからです。加えて仕事上の関連性がトリニティとはなかったために参加できたのですが、同じように自分の時間を投入できる熱意を持てる話があれば、挑戦してみたい気持ちはあります。
ただし、僕の本業は記事を書くことですし、その中で利害関係が出てくる場合もあります。それにNuAns NEOの仕事も終わったわけではありません。これからまだまだやることが残っていますから、当面はそちらに集中したいと思います。
また、記事を書いている立場から言うと、やはり生産現場を見て、実際のプロジェクトの進行を目の当たりにしてきた経験を、取材などに生かしたいとは思います。企業間、異業種間を横断的に取材できる特殊な立ち位置にいますから、その位置を活用してスタートアップの手伝いをするといった活動にも、将来的には挑戦してみたいですね。
←・前編:「NuAns NEO」開発秘話 iPhoneフォロワーから脱して独自のこだわりで挑む
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