2画面スマホやAndroid搭載ヘッドフォン――CES 2017で見かけた気になるデバイス:CES 2017(1/2 ページ)
CES 2017ではスマートフォンの新製品発表は少なかったが、ユニークな製品が数多く見られた。その中で気になったモデルを紹介したい。
さまざまな最新製品の展示がめじろ押しだったCES 2017。スマートフォンの大型製品の発表はなかったものの、中にはちょっと気になるギミックや機能を搭載した製品がいくつか見受けられた。
久しぶりに登場した2画面スマホ「Hisense A2」
中国家電メーカーHisense(ハイセンス)の「A2」は、表が5.5型フルHD(1920x1080ピクセル)有機ELディスプレイ、裏が5.2型qHD(540×960ピクセル)のE-Inkディスプレイを搭載した2画面スマートフォンだ。プロセッサは不明だが、説明員によるとSnapdargon 430相当のものを搭載しているとのこと。メモリ+ストレージは4GB+64GBまたは3GB+32GBの2モデルが存在する。カメラはアウトが1600万画素、インが500万画素。赤外線も搭載し、同社の家電をコントロールすることもできる。
E-Ink側もタッチパネルになっており、独自OSおよび表面のAndroid OSをそのまま動かせる。スケジュールを表示したり家電コントロールのアプリを使ったり、電子ブックを読むときにこちらの画面を使えば商品電力を抑え、より長時間利用できる。電源を切っても表示を保持するE-Inkの特性を使い、飛行機のEチケットを表示しておく……といった使い方もできる。
2画面スマートフォンはロシアのYota Devicesの「YotaPhone」が有名だが、2014年12月の発売以来、後継モデルは登場していない。その後別のメーカーが2画面スマートフォンを製品化したが、E-Ink側は独自OSしか動かないモデルだった。A2は裏面でもシームレスにAndroid OSが動くことから、あらためてスマートフォンの新しい使い方を提唱できるかもしれない。
日本未発売、Huaweiの2モデル
HuaweiはCES 2017に合わせ北米市場に「Mate 9」の投入を発表した。しかし同社ブースには北米未投入のモデルも参考出展。もちろん日本でも未発売のモデルだ。
「Mate 9 Porsche Design」は、5.5型WQHD(1440×2560ピクセル)ディスプレイを搭載した「Mate 9 Pro」を、ポルシェデザインにカスタマイズした製品。ディスプレイ上部には「PORSCHE DESIGN」のロゴが表示されている。ライカと共同開発した2000万画素+1200万画素のデュアルレンズはMate 9シリーズ共通。プロセッサは「Kirin 960」、メモリは6GB+ストレージ128GBでこちらもスペックが高い。ディスプレイは両サイドの角が曲面仕上げのエッジディスプレイとなっている。
「Honor Magic」は、上下左右に丸みをつけたデザインが特徴のスマートフォン。プロセッサはKirin 950、ディスプレイは5.09型WQHD、背面に1200万画素のデュアルカメラを搭載する。最大の特徴は複数のセンサーによる自動操作で、端末をのぞき込むだけで電話を受けられ、端末から手を離せば自動で画面ロックされる。また事前登録した顔だけに対してメッセージを通知するFaceCode機能も搭載している。中国では2016年12月に3699元(約6万1360円)で発売したが、他国への展開は現時点では未定。
Android OSで動くAIヘッドフォンがスゴイ
VINCIが出展するヘッドフォンは、環境に応じた音楽を自動で流してくれるというAIを利用した製品。イヤーパッドの内側にセンサーを備え、ヘッドフォンを装着すれば自動で音楽再生が始まり、外せば止まる。また音声認識にも対応。さらには内蔵されたモーションセンサーや心拍計を使い、利用者の運動状況や心拍数などに合わせて最適な音楽を自動再生してくれる。
AI内蔵の次世代ヘッドフォンといえる製品だが、OSはAndroidで、ヘッドフォン本体にAndroidスマートフォンを内蔵した製品でもある。3Gの通信機能を搭載しており、設定メニューに入ればAndroidスマホと操作感は変わらない。音声認識など各種アプリもAndroid OS上で動いているようだ。ディスプレイは3.2型、350×480ピクセルと解像度は低いが、ヘッドフォンのコントロール用途なら十分だろう。プロセッサはMT6572、メモリは1GB、ストレージは16GBで、1500mAhのバッテリーを内蔵する。
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