「MetaMoJi Share」を導入して“会議の成果”が上がった理由:モバイルdeワークスタイル変革(2/2 ページ)
「MetaMoJi Note」をグループで使えるようにした「MetaMoJi Share」を導入する企業が増えている。MetaMoJi Shareのどんなところが評価されているのか。全社員で利用している日本鉄道電気設計の今野信三社長に聞いた。
録音や、ブレストに役立つ付せん機能もお気に入り
録音機能にも注目している。「メモは書き逃すこともあるが、録音は全て記録される。聞かせたい講演を録音して社員に聞かせることもあります。人伝えだとどうしてもフィルタリングされ、その人が理解したことしか伝わらない。大事なものは録音して、正しく伝えられるのがいい。メモリが意外に食わないのもいいところです」(今野氏)
また、メモは色枠で囲むこともできるので、「付せんを貼ってアイデアを出し合うブレインストーミング的なことをMetaMoJi Share上でできる」(今野氏)と、いろいろな使い方を考えている。
「今日はテーマなしといって、MetaMoJi Shareを使ってフリートークをします。以前は形式的な会議が多く、これではまずいと思っていました。思いついたことを、各自、枠の色を決めて書いてもらうと、いいことも出てくる。それを、言って終わりではなくて、どうしたらいいかを考えるようになりました」(今野氏)
鉄道の現場では、設計図面をPDF化したものを端末に入れ、寸法や特徴を確認したり、メモしたりする。すると、それが即座に本社の設計室にも反映される。
このように、日本鉄道電気設計では、数人のちょっとした打ち合わせから数十人の社内会議、全社員が参加する集会、鉄道の現場、地方の事業所との打ち合わせまで、MetaMoJi Shareを使って資料を配布し、説明し、情報の共有を行っている。同期する人数に制限はなく、約300人の全社員が同時にアクセスし、書き込みを行ってもパフォーマンスに問題ないという。その結果、「今ではホワイトボードもプロジェクタもほとんど使わなくなりました」(今野氏)
MetaMoJi Shareを導入して変化したこと
MetaMoJi Shareを導入したことで、今野社長が狙っていた“メモを取ること”が習慣化されつつある。「メモをとると明確に証拠が残り、その後どうするかということにつながっています。メモをとって社員それぞれが考えると、いろいろな問題に気が付き、どうするべきかの知恵も生まれる。その会議で終わりではなく、次の会議に前回取ったメモを中心に議論を深めることもできます。アウトプットすることで、長い目で見て生産性が上がる。結局、仕事は流れですからね」(今野氏)
また、メモや資料はサーバ上に残り続けるので、「1年、2年前の情報、議論の経過が全て残る。こんなに貴重なものはありません。価値が積み上がり、無駄がなくなります」(今野氏)。紙とペンのアナログな資料は紛失しがちで、保存も大変だ。
発表者が全員の資料を操作できることで、全員、同じテーマに集中できるようになったのもメリットだ。大事なことをしっかり、かつ詳細な資料で詳しく伝えられるようになり、「会議の能率、会議で生まれる成果は上がっています」(今野氏)
今野社長は、MetaMoJi Shareを使うように社員に強制しているわけではないが、会議資料はこれで配布されるので、使わざるを得ない状況だ。それでも多機能なので、極端なことをいえば会議では資料のページをめくる必要さえない。iPadに不慣れな人ほど重宝しているという社員の声もあるという。「寝ていてもバレない(笑)」(今野社長)ので、それを防ぐためにメモをとらせて全員で共有するようにしているという。
ただ、若い社員を中心に積極的に活用する様子も見られる。設計室と現場をつないた情報のやりとりも増えているという。
「便利な使い方を社員が自然に見つけて、活用しています。知恵を出し合ってどんどん使い方が広がっていくのが、いいサービスの特徴だと思います。ですから、あまり強制しないようにしています」(今野氏)
一方で、当然ながらIT機器に抵抗感を覚える社員もいる。日本鉄道電気設計は、20代から70代まで幅広い年齢層の社員が在籍しているが、日常的に使いこなしているのは3〜4割程度と見ている。この利用率を高め、いかにみんなが使うようにするのかが今後の課題だ。
導入時にはMetaMoJiによる講習会が開催されたが、「慣れが必要な人もいます。また、アプリの使い勝手よりも、普段からの仕事に対する姿勢の問題という場合もあります。いつもメモを取らない人はアプリでも取らない。年齢が上でも使う人は使う。年齢はあまり関係ないという印象です。サービスは使うことが大事。機能と自分たちの仕事には乖離(かいり)があり、それをつなぐことが応用、活用だと思います。使える人が便利な機能を見つけて他の人に教えることで、活用するシーンが広がり、使う人が増えていくだろうと思っています」(今野氏)
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