ニュース
IIJの「フルMVNO」が始動 まずは法人、訪日外国人向け メリットは?(2/2 ページ)
IIJが3月15日にフルMVNOサービスを開始する。まずは法人向けに「IIJモバイルサービス/タイプI」と、訪日外国人向けの「Japan Travel SIM」も提供する。フルMVNOで何が変わるのか? 今後のサービスは?
今後提供するフルMVNOサービス
IIJは2018年6月をめどに、法人向けタイプIで国際ローミングサービスの提供を予定している。詳細は未定だが、1枚のSIMで複数の国で通信可能になる予定。「現地のキャリアとの交渉をしており、より新しい形でのサービスを提供したい」(矢吹氏)。さらに、海外キャリアと直接接続し、ローミングよりも安いサービスも視野に入れている。ローミングの対象は法人のみだが、個人向けに拡張されることにも期待したい。
個人向け「IIJmio」のタイプIも、2018年の夏前に提供する予定。ただしフルMVNOでは通話サービスは対応せず、データ通信のみを利用する。こちらも利用するにはSIMロックの解除が必要。
IIJはケーブルテレビなどを中心に、MVNEとしても事業展開しているが、フルMVNOでも同様のプラットフォームをサードパーティーに提供していく。
IIJはフルMVNOを通じて、高度化、多様化、複雑化していくモバイルネットワークに、さまざまな機器がシンプルにつながる世界を作っていくことを目指す。
「これまではドコモやKDDIなどキャリアの要求モデルに縛られたサービスしか作れなかったが、フルMVNOなら自由度が上がる。この機能を利用して、さまざまなネットワークとの相互接続を目指していきたい」(矢吹氏)
関連記事
- IIJ、「フルMVNO」サービスを2018年春に提供 訪日外国人向け・ローミング用SIMなど
IIJが「フルMVNO」の現状について説明。フルMVNOの準備はスケジュール通り進んでおり、2018年3月までに、法人向けや訪日外国人向けのサービスも提供する。ローミング用SIMの提供も予定している。 - 「フルMVNO」と「ライトMVNO」の違い
2018年春の「フルMVNO」のサービス開始に向けて準備を進めているIIJ。ではこの「フルMVNO」とはどんなMVNOなのでしょうか。既存の「ライトMVNO」とは何が違うのでしょうか。 - 法人向けやMVNEが好調のIIJ 個人向け「IIJmio」は低調続く
IIJの法人向けモバイルサービスは順調に伸びているが、個人向けは伸び悩みが続く。鍵を握るのは「フルMVNO」サービス? - IIJが「フルMVNO」に取り組む2つの理由 佐々木氏が解説
ドコモのHLR/HSS(加入者管理機能)と連携し、「フルMVNO」となったIIJ。同社がフルMVNOを目指した理由は2つあるという。ネットワーク本部 技術企画室 担当課長 佐々木太志氏が詳細を語った。 - IIJ、2017年度に“フルMVNO”サービスを提供――今までと何が変わる?
8月29日、NTTドコモがIIJの加入者管理機能「HLR/HSS」の連携を承認した。IIJは国内初の「フルMVNO」となり、2017年度下期に商用サービスの開始を目指す。フルMVNOになることで、どんなサービスを提供できるようになるのか?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.