インタビュー
環境さえ整えば「決済」も変わる――JapanTaxiが目指すタクシーの未来(後編)(4/4 ページ)
国内のタクシー配車アプリとして高いシェアをほこる「JapanTaxi」。このアプリには「JapanTaxi Wallet」というコード決済機能も内包しているが、開発元のJapanTaxiは社外のコード決済サービスへの対応も積極的に進めている。前編に引き続き、同社のCMO(最高マーケティング責任者)から話を伺った。
アウトバウンドにも注力
―― 先ほど外国人旅行客のお話を伺いましたが、これからの展開として逆に「アウトバウンド(日本からの海外旅行客)」への対応は検討していないのですか。例えばJapanTaxiアプリを使って海外でもタクシーを呼べるようにする、とか。
金氏 弊社が考える海外展開の理想の形は、渡航先で一番使われている配車アプリとの「ローミング」(相互乗り入れ)です。
既に進めている取り組みとしては、韓国のカカオモビリティが運営するタクシー配車プラットフォーム「カカオT」との相互連携があります。完成すれば、弊社のJapanTaxiアプリを使って韓国でカカオT対応タクシーを呼べるようになり、カカオTアプリを使って日本でJapanTaxi対応タクシーを呼べるようになります。
国が変われば文化はもちろんですが法規制も異なります。自国で使い慣れたサービス(アプリ)を海外でもそのまま使えるようにすれば安心感がありますし、UI的にも便利です。旅行中のわずか3〜4日のためにわざわざアプリをダウンロードして使うのは、ある意味で“苦難”だと思うのです。
使い慣れたUIで、使い慣れた方法で、タクシーにいつものように乗れる。そして、行き先は告げる必要がない(事前に指示できる)――これが一番良いと考えています。
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