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シングルカメラでもポートレート! 「iPhone XR」のカメラってどう?荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/3 ページ)

「iPhone XR」はシングルカメラなiPhoneとしては初めてポートレートモードに対応したわけだが、どのような感じなのだろうか。その辺を中心にレビューをしてみるのである。

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 ちまたでは「今回一番のヒット作かもしれない」といわれている「iPhone XR」である。「iPhone 8」や「iPhone X」「iPhone XS」よりは大きいけれど、「iPhone 8 Plus」や「iPhone XS Max」よりは小さくて、画面は有機ELディスプレイ(OLED)じゃなくて液晶で、解像度もちょっと低くて(でも日常の利用ではまず気にならない)、ちょいとばかし安い。

 でも、アウトカメラがデュアルじゃない。シングルカメラである。シングルカメラなのに、ポートレートモードがある。

 やはりポイントはそこだよね、ってことでそこを中心にあれこれ試してみるのである。

iPhone XRのブラック
iPhone XRのブラック。シングルカメラがポイント。質感もiPhone XS/XS Maxとはけっこう違う

iPhone XRのカメラはiPhone XS/XS Maxの広角カメラと同じ

 iPhone XRのアウトカメラは、iPhone XS/XS Maxの広角カメラと同じスペック。だから26mm相当の広角で、F1.8のレンズで光学式手ブレ補正付き。もちろん「スマートHDR」も搭載している。

 カメラの画面は「2x(2倍)」のアイコンがないこと以外はiPhone XSと同じだ。

iPhone XRのカメラ画面
iPhone XRのカメラ画面

 実際に撮り比べてみても、iPhone XSと遜色ない。ガスタンクで見比べてみよう。

iPhone XR
iPhone XR
iPhone XS
iPhone XS

 iPhone XRへの買い換えはiPhone 6sからiPhone 8あたりの人がまず考えているだろうから、気象条件はちょっと違うけれど、1年前にiPhone 8 Plusで撮影したものとも比べて見ようぞ。

iPhone 8 Plus
iPhone 8 Plus

 iPhone 8までのモデルより、ちょっと広角になってるのが一番の違い。

 階調表現は、日差しの関係もあるのでこの写真だけでは全てを語れないが、総じてiPhone XRの方が明暗差に強くて階調が滑らかだ。

 画角以上に大きな違いはHDRの処理。

 よく分かる写真があったので見比べてもらいたい。iPhone 6s Plus(2016年発売)とiPhone XR(2018年発売)の差が如実に出ている。

 撮影場所はほぼ同じ(iPhone 6s Plusの方が1mほど近くから撮ってるけれど)。どっちもHDRがかかった写真だ。

iPhone XR
iPhone XR
iPhone 6s
iPhone 6s(2015年撮影)

 見比べると、2年以上前の機種を使ってる人は買い換えたくなるはず。

 同じHDRでも、iPhone XRのスマートHDRで撮った方は暗部(古民家)が黒くつぶれないでしっかりディテールが出ているし、茂った葉が空に溶けずに見えている上に、青空もしっかり顔を出している。

 個人的には旧型のiPhoneと比べて一番違いを感じるのはここ。パッと撮ったときに、明らかに印象が違うのである。

 さらにいくつか作例をどうぞ。

青空が映える
これも明暗差はあるが、青空と緑がすごくきれいに表現されている
寿司である
寿司である
VSE
小田急電鉄のロマンスカー(60000形・VSE)がたまたま止まっていて、ちょうどお客さんが乗る前だったので至近距離から

 夜の写真も撮りやすくなっている。

 以前のiPhoneはちょっと暗くなるとシャッタースピードをぐっと落として対処していたが、iPhone XRを含む2018年モデルは高感度時の画質が上がったので、シャッタースピードをある程度維持してくれるようになった。

夜
夜。スマートHDRがちゃんと働いて、照明部分も不自然に飛ばず、ほど良く夜の屋上感が出ている
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