表も裏もディスプレイ! Vivo「NEX Dual Display」の変態っぷりが面白い:山根康宏の海外モバイル探訪記
Vivoから表も裏もカラーディスプレイという2画面表示可能なスマートフォンが登場しました。既に2018年11月にはNubiaが同様の2画面スマホ「Nubia X」を出しています。ところがVivoの「NEX Dual Display」は、ちょっと方向性を変えた製品なのです。
Vivoから表も裏もカラーディスプレイという2画面表示可能なスマートフォンが登場しました。既に2018年11月にはNubiaが同様の2画面スマホ「Nubia X」を出しています。ところがVivoの「NEX Dual Display」は、ちょっと方向性を変えた製品なのです。
NEX Dual Displayは、プロセッサにSnapdragon 845、メモリ10GB、ストレージ128GBのパワフルなスマートフォンです。6.39型、1080×2340ピクセル、アスペクト比19.5:9のディスプレイを備えます。指紋認証センサーはこのディスプレイに内蔵。インカメラのない、全画面ディスプレイを実現しています。
スマートフォンとしての操作性はハイスペック端末だけに申し分なく快適です。上下のベゼルいっぱいに広がったディスプレイは、ノッチ付き画面よりもスマートな印象。この画面を見てしまうと、ノッチ付き画面には戻れなくなりそう。
背面ディスプレイは5.49型の1080×1920ピクセルで、アスペクト比はフロント側とは異なり16:9。前後共に19:9のディスプレイを搭載しているNubia Xとは、2画面の設計思想は異なります。
背面のカメラ周りはガラスの一部分が丸く浮き上がった形状。円形デザインの上部に2つのカメラが配置されていますが、このカメラ部分を円形のデザイン丈夫に配置することで独特の印象を与えています。
右側面にはボリュームキーと電源キー。左側面には電源キーと同じ位置に画面反転用のキーがあります。前後ディスプレイの切り替えは、左の反転キーと右の電源キーを同時に押して「画面を裏返してください」という表示が出てからひっくり返すだけ。またカメラ利用中にインカメラに切り替えると、画面表示も裏側になります。
表側と裏側の画面表示を見てみましょう。裏面にすると縦方向が短くなりますが、従来のスマートフォンと同じ16:9表示のため違和感はありません。なおNubia Xは解像度が異なりますが、前後同じアスペクト比のため、ほぼ同じ表示となります。
カメラはAI認識や美顔など、最近のハイエンドスマートフォンと同じ機能を持ちます。モード切り替えは円形に並んだUI(ユーザーインタフェース)で、背面上部のカメラ回りとデザインを合わせています。
なお「両画面表示モード」も存在します。これはセルフィーを撮ってもらうとき、被写体が自分でも顔を確認しながら、撮影者も相手の顔を画面を通して見ることができるというもの。最高の顔写真を撮ってほしいときに便利な機能です。
Nubia Xは裏側ディスプレイを、通知や本体デザインの変化のために使うことを主な目的としています。一方NEX Dual Displayはカメラを使いやすくするための機能を搭載。同じ2画面端末でも方向性が異なる点が興味深いところ。今後他社からも類似の製品が出てくるでしょうが、どんな機能を持つのか気になるところです。
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