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新小型スマホ「AQUOS R2 compact」レビュー 片手操作やダブルノッチは快適?(3/3 ページ)

シャープの「AQUOS R2 compact」は、現行モデルでは貴重な小型スマホ。しかもスペックも妥協しておらず、ハイエンドプロセッサを搭載する。一方で、使い込むほど不満点も浮かび上がった。

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ビジネスパーソンなら使いたい「のぞき見ブロック」

 シャープならではの便利な機能として、左右や上下から画面を見づらくする「のぞき見ブロック」が搭載されている。この機能をオンにすると、画面を横からのぞき見しようとしても、特殊な模様で画面が見づらくなる。プライベートでもビジネスでも、のぞき見が気になる人にとってはうれしい機能だ。市販ののぞき見防止シートと違って、好きなときにオン/オフできるのもうれしい。

AQUOS R2 compact
のぞき見ブロックをオンにすると、上下左右からのぞき見しようとしても模様が邪魔して見づらくなる
AQUOS R2 compact
のぞき見ブロックをオンにしても、正面からなら画面の内容を確認できる。ただ、通常の状態(オフ)と違って画面が暗くコントラストも低くなる

 ただ、こののぞき見ブロックを簡単にオン/オフするには上部の通知バーをスライドして、クイック設定をタップするしかない。縦長画面を生かして、優先表示されるクイック設定のタイルが12個あればいいのだが……。詳細設定も「設定」→「ディスプレイ」→「のぞき見ブロック」とやや深いところにある。せっかく便利な機能なだけに、AQUOS便利機能でも設定を変えられるようにする他、通勤時だけオンにできるようなスケジュール機能、ホーム画面にオン/オフのボタン型ウィジェットを設置できるといった工夫が欲しいところだ。

ハイエンドならではの処理性能もチェック

 ハイエンドプロセッサであるSnapdragon 845のベンチマークも見ておこう。他のSnapdragon 845搭載機と比べても平均的なスコアだ。3Dグラフィックスを多用するゲームアプリも快適に動作した。

AQUOS R2 compactAQUOS R2 compact Antutu Benchmark(写真=左)。Geekbench(写真=右)

 実際の3Dグラフィックのゲームプレイは快適だ。コンパクトモデルなので放熱の面ではやや不利だが、それでも本体全体へ満遍なく放熱することで、長時間スマホを持っていても人肌より暖かい程度の熱量に抑えられた。

AQUOS R2 compact
PUBG MOBILEを10分遊んだ後の状況をサーマルカメラで撮影。全体に満遍なく熱が行き渡っており、一番熱い中心部で40℃と、人肌より暖かい程度に収まっていた

 ゲーマーにとっても気になるハイスピードIGZOの倍速120fps表示機能はどうか。アプリをインストールした後の起動後に利用を促されるが、そもそも120fpsで動かせるアプリかを判別する方法がない。最近のゲーミングスマホのIGZOによる倍速表示だと、FPSカウンター表示機能を搭載して実際の表示フレームレートを確認できる他、スマホメーカーが倍速対応アプリを公開するなど細かな配慮がある。せっかくハイスピードIGZOを搭載しているのだから、もう少し使いやすくする工夫が欲しいところだ。

片手でSNSやビジネス活用したい人にオススメ

 AQUOS R2 compactは、現在販売されているハイエンドスマホの性能を、軽量コンパクトサイズにうまく収めたモデルだ。冒頭で述べた通り、普段からメールやLINE、Twitterなどの利用が多い人や、素早く通話やメール、グループウェアに対応したいビジネスユーザーにはピッタリのモデルだ。

 屋外でも見やすい液晶パネルの採用や、イヤフォンジャック搭載といった細かい工夫も光る。背面パネルの質感がやや微妙で、ソフト部分にまだ使い勝手の改良の余地があるが、現状ハイエンドかつ軽量コンパクトなAndroidスマホといえばこれぐらいしかない。とにかく片手親指でスマホを使いたい人は要注目のモデルだ。

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