スマホ1台でコード決済を導入できる SBペイメントのキャッシュレス戦略:リテールテックJAPAN2019
2018年からスマホ決済、特にバーコードやQRコードを使ったコード決済がにわかに盛りあがっている。しかし店舗にとっては、扱うサービスが増えるほどオペレーションが煩雑になる。そこで注目したいのが、SBペイメントサービスの決済ソリューションだ。
2018年からスマホ決済、特にバーコードやQRコードを使ったコード決済がにわかに活況を呈している。「PayPay」「LINE Pay」「d払い」などの大手サービスはキャンペーンも導入してユーザーを集めている。たくさんの「○○ペイ」が生まれる中で、「どのサービスを使ったらいいのか分からない」と悩む人も多いだろう。一方でスマホ決済を導入する店舗も、扱うサービスが増えるほど、オペレーションが煩雑になって負荷が増す。
そこで注目したいのが、SBペイメントサービスが提供している店舗向けの決済ソリューションだ。同社は、コード決済に対応したアプリ「S!can(スキャン)」や、マルチ決済に対応した端末「VEGA3000」を提供している。
S!canでは、ユーザーがアプリから表示したQRコードを読み取ると、決済サービスを自動で判別して処理される。店舗側は読み取り時に決済サービスを選択する必要がないので、よりスピーディーに処理できる。日本で人気の高い「PayPay」「d払い」「楽天ペイ」「LINE Pay」「Origami Pay」に加え、「UnionPay(銀聯QRコード決済)」「Alipay」「WeChatPay」にも対応しており、インバウンド(訪日外国人)対策もできる。対応サービスは順次拡大していく予定だ。
S!canはスマホアプリとしてiOS版とAndroid版が公開されており、アプリをインストールすれば、専用端末を用意することなく、スマホだけでバーコードを読み取れる。アプリ内で取引履歴の確認や返金対応もできる。このS!canアプリがインストールされた専用のAndroid端末「SUNMI V1s」も提供。レシートプリンタ一体型なので、店舗はこれ1台ですぐにコード決済を導入できる。既存のPOSと連携させることも可能だ。
VEGA3000は、クレジットカード、交通系ICや電子マネーなどの非接触決済、コ−ド決済に対応したマルチ決済端末。決済手段に応じて複数の端末をレジ回りに置く必要がないため、省スペース化を図れる。長崎県のリゾート施設「i+Land nagasaki」で導入しており、ユーザーがリストバンドで買い物の金額をため、最後にVEGA3000でまとめて支払うといった運用をしている。ユーザーはスマホ1台があれば決済ができるだけでなく、都度支払う必要がなくなる。他にも飲食店、大手紳士服、イベントでもVEGA3000の導入が進んでいる。
3月5日から8日まで開催されている「リテールテックJAPAN2019」でSBペイメントサービス 営業本部 営業2部 課長の竹内健一氏がセミナーに登壇。コード決済サービスの市場規模は、2019年度の6000億円から2023年度は8兆円に成長するという予測レポートを引用し、これは「現実味がある数字だと思う」と同氏はみる。
売り上げアップやオペレーション改善のために、コード決済の導入は不可避ともいえるが、「どの決済サービスがいいか分からない、インバウンド対策もどれがいいか分からない、1つ(のシステム)で実現するものがなかなかない、という課題があった」と竹内氏。「弊社のサービスなら(各決済事業者との)契約やシステムを一本化でき、国内コード決済を1つのシステムで処理できる」とアピール。各コード決済の手数料は2〜3%。コード決済の導入を計画している店舗担当者は、ぜひ検討してみてほしい。
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