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ソフトバンク傘下のLINEモバイルが、なぜau回線を追加するのか? 嘉戸社長に聞く (1/3)

MVNOが逆風にさらされている中、LINEモバイルは順調に契約数を伸ばしている。そんなLINEモバイルが、この春からau回線を追加する。自社で基地局などの設備を持つソフトバンクのグループ会社でありながら、あえて他のMNOから新規で回線を借りるのはなぜか?

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 2018年3月にソフトバンク傘下になったLINEモバイルが、新体制になってから、間もなく1年を迎えようとしている。7月には、ソフトバンク回線のサービスも開始。グループ内では“第2のサブブランド”と位置付けられ、Y!mobileではカバーできないユーザー層を取り込んでいる。MVNOが逆風にさらされている中、同社の契約者獲得は堅調だ。

 そんなLINEモバイルが、この春からau回線を追加する。自社で基地局などの設備を持つソフトバンクのグループ会社でありながら、あえて他のMNOから新規で回線を借りるという大胆な戦略が注目を集めた。このタイミングでau回線を追加する意図はどこにあるのか。LINEモバイルの嘉戸彩乃社長にお話を聞いた。

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LINEモバイルの嘉戸彩乃社長

「1Mbps以上」が評価されてソフトバンク回線が急増

―― ソフトバンク回線のサービスを始めてから、半年以上がたちました。ここまでの手応えや実績を教えてください。

嘉戸氏 7月に始めて、まだ短期間ですが、純増数は3倍ぐらいになっています。中身で言うと、オンラインもオフラインも3倍ぐらいに伸びています。全方位ですね。オンラインだけであれば、昨年(2018年)10月ぐらいから、新規契約で楽天モバイルさんやmineoさんも超えるようになりました。

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LINEモバイルの純増数は、2018年6月と比較して、2019年1月には3倍に増加。ドコモ回線よりもソフトバンク回線の方が契約数は多い

 ソフトバンク回線とドコモ回線のどちらが多いのかと気になる方もいるかもしれませんが、現状では、ソフトバンクがちょっと多いぐらいですね。ドコモ回線は、もともとドコモだった方が選ばれています。一方で、ソフトバンク回線は、もともとソフトバンクの方に加えて、他のMVNOから移ってくる方もいます。(混雑時にも)1Mbps以上が安定して出るということで、普通のMVNOより速いという理由で選ばれるようです。

―― それを合計すると、ソフトバンク回線の方が多くなるということですね。サービス開始時に発表した、「格安スマホ最速チャレンジ」はどうなりましたか。

嘉戸氏 まだお昼は頑張って1位を出そうとしています。どういうコンテンツだったら、どういうスピードが必要とされるのかを見ていて、現状では1Mbpsあれば、ほとんどがうまく使えます。3Mbpsや5Mbps以上になってくると、体感があまり変わりません。あくまで、今のコンテンツではという話ですが、アプリ側も制御の仕方がうまくなってきていて、例えばYouTubeも帯域に合わせて流すデータ量を変えるようなことをやっています。ただ、ドコモ回線では、それが全然できていません。速度も普通のMVNOと変わらないと思います。

―― ソフトバンク回線を提供する他のMVNOと比べると、割合も高いような印象を受けます。

嘉戸氏 確かにmineoさんや日本通信(b-mobile)さんもソフトバンク回線をやっていますが、それらと比べると非常に多いですね。ただ、(MVNO全体の)シェアではドコモの方が多い。次にauが多いということで、au回線を始めることにしました。今ドコモをお使いの方は、やはりドコモ回線を選ばれます。きっとauもそうなるんじゃないかと思っています。

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2019年上半期にau回線を始める。詳細は4月の発表する予定

―― なぜ、もともと使っていたところと同じ回線を選ぶのでしょうか。ソフトバンク回線の方が速度も速いのに。

嘉戸氏 「ネットワークを変えるとどうなっちゃうんだろう」という不安を1つでもなくすためには、利用中のネットワークと同じところを使えた方がいいですよね。後は端末の話もあると思います。今は端末のライフサイクルが長くなっているので、端末そのままで、しかもSIMロック解除なしで料金を安くしたいというのはあると思います。そもそも、SIMロック解除が何かが分からない。かといって機種変更もめんどくさいけど、安くしたい。一般のお客さま目線で考えると、そういうところじゃないかなと思います。

なぜマルチキャリア化にこだわるのか

―― とはいえ、そのために回線を借りるのはちょっと無駄だと思いませんか。

嘉戸氏 いやー、そんなことはないです。無駄とは思えないです。ソフトバンク回線を始めた瞬間に、これは無駄ではないと思うようになりました。回線数の伸びや割合、誰がどの回線を使っていたかを見ても、全く無駄にはなっていなかった。そのぐらい、お客さまのMNOに対する信頼は厚い。「ネットワークがそのまま使えるなら」と変える方はそれだけいます。変な言い方ですが、(MNOに)縛られ続けている人に、「同じ回線を使い続けられる」と言えるのは説得材料になります。皆さんのようにお詳しい方は、「えっ」と思うかもれしませんが、一般の方の反応は違います。

 それで言うと、SIMカードの差し替えは大丈夫かと思いましたが、オンラインで買う人が多いためか、意外と大丈夫でした。LINEモバイルは、年齢層が若いというのもあるかもしれません。今までのMVNOは40代の男性が多いと思いますが、そうじゃない人が結構多いのは理由としてありそうです。

―― やはり、ユーザー層は若い方が中心ということですね。

嘉戸氏 いろいろな調査を見ても分かると思いますが、20代、30代がやはり多いですね。ソフトバンクのIR資料にもありますが、Y!mobileが30代、ソフトバンクがもっと高めになるという構成です。

 今年(2019年)の春に関しては、小中学生も増えています。今までに見たことがないような増え方で、親御さんのスマホをそのまま渡して、SIMを入れ替えて使っているのかもしれません。小学生も高学年になると、大人の使っているものを使いたがりますからね。新規で(端末を買って)契約するのではなく、SIMカードだけを入れ替えて使っているんじゃないでしょうか。

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