ドコモが「5G」プレサービス詳細を発表 試合会場以外でも5Gを体験できる
NTTドコモは、2019年9月に開始する「5G」プレサービスの詳細を案内した。ラグビーワールドカップ2019の会場やライブビューイング会場で5Gサービスを提供する。5G端末を使い、試合の様子を多視点で視聴できるようになる。
NTTドコモは、2019年9月20日に開始する「5G」プレサービスの詳細を案内した。同社がトーナメントサプライヤーを務める「ラグビーワールドカップ2019 日本大会」の全国8会場のスタジアムと、同社が主催するライブビューイング会場で5Gサービスを提供する。
またドコモの吉澤和弘社長は7月26日の決算会見で、この5Gプレサービスの発表会を9月18日に開催すると案内した。
8会場の客席では、試合を観戦しながら、ドコモが用意する5G端末から試合を多視点でリアルタイムに視聴できる。また2会場のスタジアムでは、ドコモの5G端末にカメラを接続することで、スタジアムで撮影した報道写真を5G回線で高速にアップロードできるようにする。
試合会場は東京スタジアム、札幌ドーム、東大阪市花園ラグビー場、小笠山総合運動公園エコパスタジアム、豊田スタジアム、神戸市御崎公園球技場、横浜国際総合競技場、大分スポーツ公園総合競技場。
スタジアムで観戦できないユーザー向けには、東京都のベルサール汐留に設けたライブビューイング会場でサービスを提供する。内容は、映像を5Gデータ端末に伝送し、大画面に映し出すライブビューイングと、多視点情報や解説情報などを5Gスマートフォンに伝送して楽しむマルチアングル視聴の2つ。いずれも、東京スタジアムと横浜国際総合競技場で行われる試合映像を使う。
ライブビューイングの参加者は、2試合で合計約600人を見込んでおり、8月20日からドコモの特設サイトで申し込める。参加費は無料。
5Gプレサービスは、実際にドコモに割り当てられた周波数帯と商用装置を用いて提供する。同社によると、商用サービスと同等の環境で5Gサービスを一般ユーザー向けに提供するには日本初とのこと。なお、プレサービスで使用する5G端末(スマートフォンやデータ端末)を一般販売する予定はない。
商用環境ではないが、5Gを疑似体験できる施策も実施。ラグビーの試合会場や「ファンゾーン」と呼ばれる場所で、ラグビーの録画映像をHMD(ヘッドマウントディスプレイ)で視聴したり、マルチアングル映像をスマートフォンで視聴したりできる。ファンゾーンの場所と日数は以下の通り。いずれも申し込みは不要だ。
- 札幌市/札幌駅南口広場(2日間)
- 岩手県・釜石市/釜石市民ホール(2日間)
- 埼玉県・熊谷市/コミュニティひろば(6日間)
- 東京都/東京スポーツスクエア(15日間)
- 東京都/調布駅前広場・調布市グリーンホール(5日間)
- 神奈川県・横浜市/臨港パーク(15日間)
- 大阪府・東大阪市/花園中央公園野球場(1日間)
- 福岡県・福岡市/JR博多駅前広場(1日間)
- 熊本県・熊本市/花畑広場・シンボルプロムナード(2日間)
- 大分/大分いこいの道広場(9日間)
ドコモは9月12日から開催される「東京ゲームショウ2019」でも、5Gの世界観を体感できるブースを展示する予定。
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