トリプルカメラで次の一歩を踏み出した「iPhone 11 Pro」 XSと画質を比較してみた:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/5 ページ)
「iPhone 11」シリーズが発売されたとたん、購入者のテンションがやけに高い。最近のiPhoneは毎回カメラ機能が上がっているんだけど、今回の超広角ほど盛り上がったことはないのでは? 本当にiPhone 11シリーズのカメラはすごいのか。「iPhone 11 Pro」と前モデル「iPhone XS」と比べつつ見ていきたい。
人を撮ろう
お次の被写体は人物。
iPhone 11 Proが今までと違うのは、トリプルカメラのおかげで、広角カメラでのポートレートモードが使えるようになったこと。
2つのカメラの映像を比較して遠近を割り出す仕組み上、今までは望遠カメラでしか撮れなかった(広角カメラは距離を測るために使われた)のだが、11 Proは超広角カメラと広角カメラの組み合わせで、広角カメラでもポートレート撮影が可能になったのだ。
さらに、カメラアプリの機能強化で「ライティングの強さ」も指定できるようになった。
スタジオ照明にしてライティングを最強にすると、顔が明るくきれいに撮れる。このセッティングはぜひ覚えておきたい。美肌機能がなくても十分ライティングでいけます。そのくらい重要。
もちろん、望遠カメラでのポートレートもOK。
では、iPhone XSのポートレートモードと比べて見よう。
ライティングはどちらもベーシックな「自然光」。11 Proの方が肌色がきれいに明るく出ているのが分かるかと思う。
髪の毛と背景のエッジの処理も(背景がごちゃっとしたカメラ泣かせのシチュエーションであるが)、完璧とはいえないまでも、11 Proの方が自然だ。人を撮るなら11 Proである。
さらにインカメラだ。
インカメラが広角になった。23mm相当のかなりの広角である。しかも1200万画素だ。広角なので、無理をしなくても3人くらい一緒に撮れるし、1人なら背景も一緒に写し込めるなどバリエーションが広がった。
面白いのは、縦位置にすると自動的にクロップされた30mm相当(その分画素数も減って700万画素相当)に切り替わること。
縦位置のときは自分をメインに撮るケースが多いので、ということらしい。自動切り替えだが、手動でも切り替えられるのでご安心を。クロップした状態が、iPhone XSのインカメラとほぼ同じ、というのがミソかも。
インカメラでのポートレートモード時は自動的に700万画素相当になる。ではこれでiPhone XSと撮り比べてみよう。
アジア系Android機が力を入れている美肌やビューティー機能はないけれども、iPhone XSより顔が明るく滑らかに撮れるようになったのが分かるかと思う。
関連記事
- 「iPhone 11」シリーズを試す カメラは“超広角が加わっただけ”ではなかった
iPhone 11シリーズ3機種は、超広角カメラに対応しているのが最大の特徴。ただし、複眼カメラは画角を変えるためだけに使用されているのではない。このカメラに加え、デザインやパフォーマンスも含めてレビューする。 - iPhone 11/11 Pro/11 Pro Maxの実機を速攻チェック デザインやカメラは何が変わった?
Appleが「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」の3機種を発表した。11がスタンダードモデルとなり、プロ仕様の11 Proと11 Pro Maxは、よりハイスペックなディスプレイとカメラを備える。3機種の実機を早速チェックしていく。 - 「iPhone 11」シリーズは何が変わった? iPhone XS/XS Max/XRとスペックを比較する
「iPhone 11」シリーズが発表された。iPhone 11は「iPhone XR」の後継、iPhone 11 Proは「iPhone XS」の後継、iPhone 11 Pro Maxは「iPhone XS Max」の後継にあたる。新旧モデルを比較しながら、11で何が変わったのかをまとめる。 - 「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」は何が違う? ざっくり整理
2019年の新型iPhoneとして、「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」が発表された。いずれも製品名に「11」を冠するが、何が違うのか。主な違いはディスプレイとカメラだ。 - 「iPhone 11」シリーズは買いなのか? ITmedia Mobileスタッフの場合
2019年のiPhoneは「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」の3機種。標準モデルの11を主役に据え、ディスプレイやカメラがさらに高性能のProを、サイズ別に2機種用意しています。そんな新iPhoneは買いなのでしょうか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.