ベールを脱いだ「楽天モバイル」の本格サービス 料金プランや戦略を整理する(2/2 ページ)
4月8日に本格サービスを開始する「楽天モバイル」の料金プランが、ついにベールを脱いだ。プランは「Rakuten UN-LIMIT」と銘打った1種類のみで、月額2980円で楽天エリアでデータ通信し放題、KDDIのローミングエリアは2GBまで利用できる。スマートフォンは11機種が対応しているが、他の機種にも拡大していく。
通話し放題の「Rakuten Link」
三木谷氏は楽天モバイルのビジネス戦略として、1億超のIDからなる楽天エコシステム、グローバルな組織や効率化されたオペレーション、完全仮想化ネットワーク、RCS(リッチ・コミュニケーション・サービス)を挙げる。
ユーザー目線で注目したいのがRCSだ。RCSの規格に準拠したコミュニケーションサービスとして、同社は「Rakuten Link」を提供。Rakuten Linkは、モバイル回線だけでなく、Wi-Fi経由でも通話やメッセージ送信などが行える。Rakuten Linkのアプリを使えば国内通話はかけ放題となり、Link同士だけでなく、他キャリアのスマートフォンや固定電話にかけることもできる。
海外ではデータ容量は2GBまでが無料で、超過すると128kbpsに制限され、1GBあたり500円で購入できる。Rakuten Linkでの通話は、海外から国内はかけ放題だが、国内または海外から海外への通話はオプション扱いとなり、月額980円でかけ放題となる。
3年での黒字化を目指す
300万人に対して、1年間、月額料金を無料にする施策は、収益化よりもユーザー獲得を重視しているといえるが、当然ながら、モバイルのユーザーを楽天のエコシステムに取り入れる狙いもある。実際、楽天モバイルのユーザーには、楽天スーパーポイントを+1倍追加する(ただし、3月までの+2倍から減る形になるが……)。
楽天CFOの廣瀬研二氏は「売り上げやコストがどうなるのかは、いろいろな形で計画を立てている。われわれとしては、3年程度で黒字化ができるのではないかと見込んでいる」と見通しを話す。
契約数の目標について山田氏は「できるだけ早期に、(1年間)無料の対象である300万人に向かって頑張っていきたい」と述べた。
楽天モバイルの本格サービスは、3月3日16時から先行申し込みを開始。他社からの乗り換え、楽天モバイルMVNOサービスのユーザー、無料サポータープログラムのユーザーについては、4月8日から申し込みを受け付ける。
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