「iPhone SE(第2世代)」を分解して分かった“4年分の進化” iPhone 8と共通の部品も:バラして見ずにはいられない(2/2 ページ)
「iPhone SE」の初号機が発売されたのは2016年3月だった。その4年後に発売された「iPhone SE(第2世代)」を分解。部品は「iPhone 8」と共通するものが多いが、4年の歳月がもたらしたスマートフォンの進化をたどりたい。
液晶パネルはジャパンディスプレイ製品と推定。iPhone 8ではディスプレイの裏側に指でグッと押し込むと反応する3D Touchを搭載していたが、本機には搭載されていない
タイミングデバイスは4個。無線LANモジュール内にも1個搭載していると推定され、合計5個。iPhone 8では米SiTimeのMEMS技術によるタイミングデバイスが搭載されていたが、本機では全て水晶ベースになった
初号機と比較すると、部品点数は初号機が1127個、2号機が1532個で、増加分の大半が通信機能増強に伴う受動部品の増加と、電源制御の分散化に伴う電源ICの増加などによるものである。
毎年のリリースとなると変化が小さい場合もあるが、4年ぶりとなると、機体だけではなくスマホを支えるサービスの変遷なども組み込んで考える機会となる。今回の調査で見えたのは、自撮カメラのパワーアップと、Wi-Fi 6対応など高速通信を支える部品の増加であった。
新型コロナウイルスの影響
iPhone SE(第2世代)の量産は2019年12月にスタート予定だったという点で識者の見解は一致している。新型コロナウイルス感染症の発生後、2020年1月はほとんど生産が止まり、本格的な量産は2月から開始され、4月末までに約850万台が生産された。サプライチェーンに詳しいアナリストによれば、量産数の遅れは2週間とのことである。初号機の発売はiPadなどと一緒だったが、今回はiPadの発売より2週間ほど遅れての発売となり、量産2週間遅れを裏付けている。
現在のところ、量産遅れは2週間を維持しており、2020年秋に発売予定のiPhoneは、通常9月下旬の発売が10月以降になると見込まれる。
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