「OPPO Reno3 A」レビュー パフォーマンスは先代よりダウンしたが、コスパの高さは健在:石野純也のMobile Eye(2/2 ページ)
オッポジャパンが6月25日に発売する「OPPO Reno3 A」は、コストパフォーマンスの高さから高い人気を集めた「OPPO Reno A」の後継機にあたる。おサイフケータイや防水・防塵(じん)にも対応。価格は税込みで3万9800円で、Reno Aとほぼ同じ水準だ。カメラがクアッドカメラになった一方で、プロセッサはReno Aよりも低スペックの「Snapdragon 665」を採用している。
パフォーマンスは先代よりダウン、ゲームをするときに要注意
不思議なのが、Reno Aからプロセッサがダウングレードしているところだ。Snapdragon 665はミドルレンジモデル向けとして一般的で、同じOPPOの端末だと「OPPO A5 2020」にも採用されているが、Snapdragon 710ほどのインパクトはない。Reno AとReno3 Aをベンチマークで比較しても、やはり数値はわずかながら落ちている。内訳を見ると、特にGPUの数値が低く出ている。
それでも、同じSnapdragon 665を採用するA5 2020より動作はスムーズだと感じた。筆者は私物としてA5 2020を使っているが、アプリを切り替えたり、スクロールを素早くしていたりすると、一瞬だけ操作を受け付けず、何かに引っ掛かったような挙動になることがある。Reno3 Aではこうした動作はしないため、恐らくメモリ容量やOSバージョンの違いが効いているのだろう。A5 2020は4GBでAndroid 9ベースのColorOS 6.0.1、Reno3 Aは6GBでAndroid 10ベースのColorOS 7.1で、メモリもOSバージョンもA5 2020よりReno3 Aが上だ。
ただし、GPUの差があるためか、ゲームに関しては、Reno Aほどのパフォーマンスは期待できない。例えば、デレステの愛称で知られる「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」は、3Dリッチの設定ができなかった。「PUBG MOBILE」も、クオリティーは「標準」までしか選択できず、「HD」や「HDR」には非対応だった。もちろん、それでもこうしたゲームを遊ぶこと自体はできるが、より高画質で楽しみたいときには、Reno Aの方がいいといえそうだ。
日本独自仕様として、おサイフケータイに対応しているのもうれしいポイントだ。海外メーカー製の端末で、SIMロックフリー、かつこの価格帯となると、おサイフケータイ対応モデルは限定される。おサイフケータイは日常生活に密着した機能なだけに、一度使うと、なかなか手放せなくなる。防水・防塵も同様で、梅雨や夏のゲリラ豪雨などがある日本で使うことを考えると、重視する人が多いのも納得できる。
確かに、処理能力やカメラの画質だけを見ると、Reno3 Aよりリーズナブルな端末は存在する。一方で、おサイフケータイや防水・防塵は、コストパフォーマンスという物差しだけでは測れない価値だ。OPPOが早くからこうした機能の実装に取り組んできたことは、高く評価できる。プロセッサの処理能力がReno Aより落ちてしまったのは残念だが、カメラなどを含めたトータルバランスは、以前よりよくなったといえそうだ。
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