マニア向けだが見どころ満載 日本上陸したゲーミングスマホ「RedMagic 5」を試す(2/4 ページ)
スマホマニア注目のゲーミングスマホ「RedMagic 5」が発売に。冷却ファンやLRトリガーを内蔵するなど、ゲーム向けに特化した機能を持つ本機をテストしてみた。
内蔵冷却ファンの効果が一番分かりやすいのは、バトルロイヤル系ゲームなど1プレイがやや長めのタイトルだ。例えばフレームレート144Hz表示を有効にした状態で、「PUBG Mobile」のクオリティー「HDR」、フレーム設定「極限」、アンチエイリアスとシャドーを有効にした高画質設定でも、背面は39℃前後と人肌よりやや暖かい程度でプレイし続けられた。実際のプレイではフレーム設定「ウルトラ」の方が滑らかさと発熱、安定性のバランスが取れて遊びやすいだろう。
ベンチマークは、上位のメモリ12GBモデルで「Game Space」とファンの最大回転を有効にした状態で計測した。総合性能の分かりやすい指標として「Antutu Benchmark V8.4.3」を配信サイトから直接ダウンロードして計測した。また、グラフィックのテストとして「3DMARK SlingShot Extreme」、CPUのテストとして「Geekbench 5」についても計測している。
結果、一般的なSnapdragon 865 5G搭載スマートフォンと同等か5%程度上回る結果となった。例えばAntutu Benchmarkだと、Snapdragon 865 5G搭載モデルの場合50万点台後半が多い中、60万点を超えた。冷却ファンの恩恵によるものか、Antutuや3D MARKのように長時間GPUを動作させるテストを含むベンチマークの方が、他社同クラスの製品よりも良好なスコアを記録できるようだ。
LRトリガーも搭載、バトルロイヤル系ゲームで勝てる仕様だ
ゲームの操作性についても見ていこう。ディスプレイはHDにR対応しており輝度が600nitとかなり明るい。フラットな形状でノッチやホールもないので操作しやすい。タッチ操作のサンプリングレートが最大240Hzなので、操作に対する反応や処理も高速だ。対応アプリなら最大144Hzの滑らかな表示もできる。特にPUBG Mobileのような、TPS(三人称視点)やFPS(一人称視点)のバトルロイヤル系ゲームはかつHDRや高フレームレートに対応したタイトルとの相性がいい。
さらに、本体横持ちのゲームではゲームパッドでいうLRのトリガーに相当する、側面左右のショルダートリガーも利用できる。ここにはタッチパネル上の指定した操作やマクロを割り当てられる。
これにより、TPSやFPSなら両手親指で移動しながら照準を動かしつつ、トリガーの人差し指で射撃やスコープ切り替えなど、PCのように複数の操作を同時に実行しやすく有利になる。ただ、ゲームの規約や大会によっては、こういった機能の利用が禁止される場合もあるので注意しよう。
音周りだが、3.5mmイヤフォンジャックを本体上面に搭載。ステレオスピーカーは音量も音質も良好だが、片方は底面に搭載されている。ちなみに、別売りの「Magic Adapter for RedMagic 5(46.9ドル)」を装着すると、本体背面に3.5mmイヤフォンジャックとLAN端子、USB-C端子を増設できプレイしやすくなる。
他のゲームも、Snapdragon 865自体がかなり高性能なので、快適に動かないタイトルはほぼない。内蔵冷却ファン搭載で、MMORPGなどの長時間プレイなどにも向いているだろう。音楽リズムゲームの「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」の3D高画質表示39人ライブといった高負荷な動作も、そこまで熱を持たずファンの低速回転で軽くこなす。ただ、画面と本体サイズが大きい分、片手親指操作のカジュアルゲームや、音楽リズムゲームは遊びづらさを感じるものもある。
動画配信サイトの利用でほぼ必須といえるWidevine DRMの対応はL3にしか対応していない。このため、Amazonプライム・ビデオやNetflixなど有料映像配信サイトの多くを高画質で視聴できない。せっかくの高品質なディスプレイとスピーカーも、動画視聴については持ち腐れとなっている。
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