マニア向けだが見どころ満載 日本上陸したゲーミングスマホ「RedMagic 5」を試す(3/4 ページ)
スマホマニア注目のゲーミングスマホ「RedMagic 5」が発売に。冷却ファンやLRトリガーを内蔵するなど、ゲーム向けに特化した機能を持つ本機をテストしてみた。
USB PDで超急速充電を実現! 16分で50%充電できた
RedMagic 5は4500mAhの大容量バッテリーを搭載。長時間のゲームプレイに最適な仕様だが、大容量なので充電にはUSB PDでの急速充電は必須だ。
急速充電への対応は付属のUSB PD対応18W充電器だけでなく、別売りの「55W PD 高速充電器」を使うとより高速な最大55W充電が可能だ。ただ、この別売り55W充電器は現在日本向けに販売されていない。そこで、日本で手に入る一般的なUSB PD対応充電器で充電速度をチェックした。
まず、タブレットやPC向けに販売されている一般的な出力45W・出力27WのUSB PD対応充電器の場合、RedMagic 5は出力27Wに近い電力(9V/3Aあたり)で充電できた。充電速度も約1.5倍にアップする。なお、急速充電中は本体が発熱し内蔵冷却ファンが回るので、充電中は操作せずスリープ状態にして充電完了を待とう。
日本で別売りの55W充電器の仕様(USB PDのオプション規格PPSの“3.3-11V/5A出力”)に近い製品を探したところ、SamsungがGalaxy Note10+の45W急速充電向けに販売する「45W Travel Adapter」がPPSの“3.3-11.0V/4.05A”だったのでつないでみた。結果、RedMagic 5では45Wに近い出力(9V/5Aあたり)で充電できた。特に、0%から50%までの充電速度が16分とかなり高速だ。なお、PPS対応でも電流が最大3Aの充電器ではどういった挙動になるかは、今回対応製品が手元になく試せなかった。
実際の利用では現状入手の難しいUSB PD PPS対応の充電器を探すより、手ごろな価格で購入できる出力27Wや出力45WのUSB PD充電器の利用をおすすめする。USB PD PPS対応の充電器は50%までの充電は確かに高速だが、50%以上の充電はUSB PD出力27Wの充電速度とほぼ変わらないからだ。
何にせよ、中国メーカー製ながら独自規格を採用せず、USB PD PPSで超急速充電とも呼ばれるレベルの充電を利用できるのはうれしいところ。魅力的な機能だけに、55W PD 高速充電器の早期販売も期待したい。
操作性はスマホに詳しい人向け。カメラのセンサー性能は良好だ
最後に、ソフトウェアの使用感やカメラについて触れておこう。メニューは一部のみ日本語で、ほぼ英語だ。スマホ慣れしている人なら問題ないが、初心者向けとはいえない。
生体認証はディプレイ内蔵の指紋認証センサーと、顔認証に対応。本体は大柄だが、性能やバッテリー容量の割にはそこまで重たくない。防水・防塵(じん)は非対応。おサイフケータイも利用できない。
PCにつないだ場合、USBデバッグが最初から有効になっている。また、ファイル構成が通常のドライブとは別に、apkや各種メディアファイルを入れやすい仮想パスで構成されたドライブにアクセスできる。ある程度スマホに詳しい人を想定しているのだろう。
通信周りはnanoSIMのデュアル構成でDSDV対応。LTEは幅広いバンドに対応しており、FDD-LTE B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B20/B12/B17/B18/B19/B26と、TD-LTE B34/B38/39/40/41に対応。スペック通りであれば国内大手3キャリアと楽天のネットワークのほとんどのエリアで接続できるとみられる。ただし接続保証はない。
筆者が手持ちのドコモ、UQ mobile、Y!mobile、楽天モバイル(楽天エリア内)で接続を試したが、通話(HD表示)と通信がつながることを確認できた。ただ、これは独自の簡易的な確認であり、接続を保証するものではない。
5Gはn41/n78対応だが、日本では技適を取得しておらず利用できない。もし技適の取得や国内キャリアの5Gに対応したとしても、現状エリアが狭く使えるバンドはn78だけなので、利用はかなり制限される。また、大半のMVNOも5Gに非対応だ。価格も魅力の製品だけに、対応コストとその価値をてんびんにかけると、日本の5G非対応は当然の選択だろう。
Wi-FiはWiFi 6の2×2 MIMOに対応し、最大1200Mbpsでリンクできる。中国メーカー製だが、W56の帯域でも利用できた。
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