ドコモ口座の不正利用、被害に遭う恐れのある人は? ドコモ以外のユーザーも要注意
「ドコモ口座」を使って不正に銀行口座から出金をする被害が拡大している。ドコモユーザーが被害の対象になると思われがちだが、ドコモユーザーかどうかは関係ない。ドコモ回線を持っておらず、ドコモ口座も利用していない人も被害に遭うリスクがある。
第三者が不正に入手した銀行口座情報をもとに、「ドコモ口座」経由で出金される被害が拡大している。「ドコモ口座のトラブル」ということで、ドコモユーザーのみが被害の対象になると思われがちだが、ドコモユーザーかどうかは関係ない。ドコモ回線を持っておらず、ドコモ口座も利用していない人も被害に遭うリスクがある。被害の対象になり得るケースについて、改めて整理した。
ドコモ回線を契約しているユーザー
ドコモ口座にひも付けている銀行については、(今回の)不正利用の被害には遭わない。なぜなら、ドコモ口座にひも付けた銀行口座は、他のdアカウントと連携することはできないため。ただしドコモ口座にひも付けていない銀行口座については、万が一口座情報が外部に漏れており、第三者が不正に入手した口座情報でドコモ口座とひも付けた場合、出金できてしまう。
ドコモ回線を契約していないユーザー
ドコモ回線を持っていなくても、dアカウントは作成でき、ドコモ口座も利用できる。ドコモ契約者と同様、ドコモ口座とひも付けている銀行口座については、今回の不正利用には該当しない。ドコモ契約者でなくても、ひも付けた銀行口座は他のdアカウントとは連携できないからだ。
ただしドコモ口座とひも付けていない銀行口座については、ドコモ契約者と同じく不正利用される恐れがある。
ドコモ口座にひも付けていない銀行口座は要注意
9月8日までに、中国銀行、七十七銀行、東邦銀行、大垣共立銀行、鳥取銀行で不正な出金が確認されている。こうした状況を受け、現在、全提携銀行のドコモ口座への新規登録を停止、一部の銀行ではチャージも停止している。提携銀行の口座を持っており、かつドコモ口座に登録をしていない場合、残高や取引履歴に異変がないか、確認しておきたい。
ドコモ口座の提携銀行は以下の通り。
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- ゆうちょ銀行
- イオン銀行
- 伊予銀行
- 池田泉州銀行
- 愛媛銀行
- 大分銀行
- 大垣共立銀行
- 紀陽銀行
- 京都銀行
- 滋賀銀行
- 静岡銀行
- 七十七銀行
- 十六銀行
- スルガ銀行
- 仙台銀行
- ソニー銀行
- 但馬銀行
- 第三銀行
- 千葉銀行
- 千葉興業銀行
- 中国銀行
- 東邦銀行
- 鳥取銀行
- 南都銀行
- 西日本シティ銀行
- 八十二銀行
- 肥後銀行
- 百十四銀行
- 広島銀行
- 福岡銀行
- 北洋銀行
- みちのく銀行
- 琉球銀行
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