新「iPad Air」と新「iPad」はどこが違う? 前世代モデルから何が変わった?(1/2 ページ)
「iPad Air(第4世代)」と「iPad(第8世代)」のスペックを比較。新iPad AirはiPhoneに先駆けて新しいA14 Bionicチップを搭載し、指紋センサーを電源キーと一体化して狭額縁設計を取り入れた。新iPadはプロセッサがA12 Bionicになり、デザインは先代モデルを継承している。
Appleが「iPad Air(第4世代)」(以降、新iPad Air)と「iPad(第8世代)」(以降、新iPad)を発表した。新iPad AirはiPhoneに先駆けて新しいA14 Bionicチップを搭載。また、指紋センサーを電源キーと一体化して狭額縁設計を取り入れるなど、デザイン的にも「iPad Pro」に近づいた。一方の新iPadはプロセッサがiPhone XS/XRシリーズや第3世代のiPad Airなどに搭載されているA12 Bionicチップになったものの、サイズやデザインは先代モデルを踏襲している。
この2モデルの違いを確認するとともに、両機種の先代モデルとも比較。また、新iPad Airについては「11型iPad Pro(第2世代)」とも比較しながら新しい2つのiPadの進化ポイントを探ってみた。
新iPad Airと新iPadの違い
最近のiPadは、iPad Proがハイエンドモデル、iPadがエントリーモデル、iPad Airはその間にあるミドルレンジモデルと位置付けられるが、今回の新iPad Airはスペック的にもデザイン的にもiPad Proに近づき、新iPadとは大きな違いがある。
ディスプレイサイズは、新iPad Airが10.9型、新iPadが10.2型と大きさはそれほど変わらず、ピクセル密度も同じだが、新iPadは耐指紋性コーティング、反射防止コーティング、広色域ディスプレイ(P3)、True Toneディスプレイに非対応。両方ともTouch IDだが、新iPadは従来通りホームボタンと一体化しているのに対し、新iPad Airは本体上部の電源ボタンと一体化された。そのため新iPad Airは額縁が狭くなり、「オールスクリーン」スタイルとなっている。
周辺機器のApple Pencilやキーボードの対応も異なる。新iPad Airが本体にマグネットで付けて充電できる第2世代のApple Pencilに対応した一方、新iPadはLightning端子にさして充電する第1世代のApple Pencilのままだ。キーボードについても、新iPad Airではトラックパッド付きの「Magic Keyboard」やiPadの全面をカバーできる「Smart Keyboard Folio」を使えるが、新iPadはシンプルな「Smart Keyboard」に対応するのみとなっている。
接続端子は新iPad AirがiPad Proと同じUSB Type-Cとなった。新iPadは従来通りLightningのまま。なお、新iPadは3.5mmのイヤフォンジャックも備えているが、新iPad Airにはない。また、新iPad AirはWi-Fi 6に対応した。
カメラの違いも大きい。ともにシングルカメラだが、解像度が新iPad Airは1200万画素、新iPadは800万画素となる。インカメラは700万画素と120万画素。ビデオ会議が多くなってインカメラの画質も重視されることから、新iPadは若干物足りなさを感じる。
新iPad Airはカラーバリエーションの多さも魅力。いつもの3色にグリーンとスカイブルーが加わって5色から選べるようになった。新iPadは従来通りシルバー、スペースグレイ、ゴールドの3色だ。
スペックの違いは金額にはっきり表れている。ストレージ容量が異なるので単純には比較できないが、新iPad Airは新iPadよりも3万円前後高くなっている。
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