お得なのはどこ? 「楽天モバイル」「UQ mobile」「Y!mobile」の料金と端末を比較(2/2 ページ)
月額2980円で自社エリアのデータ通信が使い放題の楽天モバイル。そこに「スマホプランR」で対抗したのがUQ mobile。Y!mobileもその動きに追随した。そこで、3社の料金プランと取り扱い端末、iPhoneの対応状況などを比較してまとめた。
iPhone対応度はUQ mobileとY!mobileが優秀
iPhoneの対応状況も見ていこう。
楽天モバイルのSIMを使えるのは、iPhone XS/XR以降のSIMロックフリーのiPhoneとなり、eSIMも使えるのが特徴。大手3キャリアのようにSIMカードを入れるだけでOKではないが、APNを手入力することでデータ通信もできるようになる。MVNOのようにAPN構成プロファイルをダウンロード&インストールする必要はないので、初期設定にWi-Fi環境は不要。
UQ mobileのSIMは、iPhone SE(第2世代)やiPhone 7など、UQ mobileが扱っているiPhoneではもちろん利用でき、APNの設定は不要。
auで販売されたiPhoneもUQ mobileのSIMで利用できるが、iPhone 6sシリーズ、iPhone 7シリーズ、初代iPhone SEはSIMロック解除が必要。iPhone X/XR/XSシリーズ/11シリーズは、SIMロック解除は不要だがAPN構成プロファイルのインストールが必要。
Y!mobileのSIMには、自社で扱っているiPhoneの他、SIMロックフリー版のiPhone 5s以降が対応している。他キャリアのiPhoneもSIMロックを解除すれば使え、iPhone 6s以降で動作することが確認されている。なお、ソフトバンクのiPhoneもSIMロック解除が必要。iPhone 11シリーズのみAPN構成プロファイルのインストールが必要だが、それ以外の対応機種はSIMカードを挿すだけでよい。
楽天モバイルのSIMは一部のPhoneで使えないこともあるが、UQ mobile、Y!mobileはSIMロックフリーのiPhoneであれば、現在、出回っているモデルはほぼ使えると思っていいだろう。
最新の端末ラインアップをチェック
最後に、最新の端末ラインアップを確認した(2020年9月22日現在)。楽天モバイルは9月に5Gサービスを始めると表明しており、3社で唯一、5G端末の「AQUOS R5G」を用意している。また、オリジナルの超小型スマホ「Rakuten Mini」という個性派端末もある。型落ちモデルだが、Galaxyのハイエンド、SシリーズとNoteシリーズをそろえているのも魅力。買いやすいミドルレンジ端末も豊富。全13機種をラインアップしている。
UQ mobileとY!mobileはiPhoneを取り扱っているのが魅力。Y!mobileは当初、iPhone SE(第2世代)は64GBモデルのみの取り扱いだったが、9月11日に128GBモデルも発売した。
また、UQ mobileはau、Y!mobileはソフトバンクのサブブランドという立場のせいか、ハイエンドモデルがない。どれも買いやすいミドルレンジ端末ばかり。UQ mobileは2020年になって投入された新モデル「Galaxy A41」「OPPO Reno3 A」「AQUOS sense3 basic」「BASIO4」を含め10機種をそろえている。
Y!mobileが2020年に投入した最新モデルは、iPhone SEの他に「OPPO Reno3 A」「かんたんスマホ2」「Xperia 10 II」があり、現在購入できる端末は13機種となっている。AQUOSシリーズはないが、「Android One」シリーズにシャープ製端末がある。Xperiaのミドルレンジをそろえているのも魅力的。
まとめ:エリア、データ、通話の違いを確認すべし
料金は楽天モバイルの2980円データ使い放題に、UQ mobileとY!mobileが対抗するという1対2の状態。この3ブランドから選ぶ際には、エリアが狭くても使い放題が可能な楽天モバイルか、データ量に制限はあっても全国津々浦々で安定して使えるUQ mobileあるいはY!mobileかを、まず決めることになる。
UQ mobileとY!mobileは音声通話の扱いが異なる程度で、料金面であまり差がない。音声通話をほとんどしないのであればUQ mobileの方が選びやすい。
端末は三者三様だが、楽天モバイルに現在、iPhoneの取り扱いがないのが残念。正規でiPhoneを販売できるようになったら、業界に大きな動きが現れるかもしれない。今後に期待したい。
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