コンパクトになっただけじゃない 「iOS 14のSiri」の進化を検証してみた(2/2 ページ)
9月17日に正式版がリリースされたiOS 14では、Siriに関するアップデートも多くあった。そこで、改めて諸々の進化点がどのようなものなのか、チェックしていきたいと思う。
一部翻訳言語に追加対応とあるが、今のところ大きな変化なし
iOS 14の機能を紹介する公式ページには、Siriの翻訳対応言語が増えたとある。日本語の翻訳に対応する言語としては、英語、北京語、韓国語の3言語が記載されている。日英の変換はiOS 12で対応していたし、iOS 13でも中国語(北京語)は対応していた。新たに追加されるのは、恐らく韓国語だろう。
しかし、執筆時点で検証したところ、日本語から韓国語へSiri経由で翻訳しようとしたら「その言語にはまだ翻訳できません」と表示されてしまった。恐らく今後のバージョンアップで対応するのだろう。
もちろん、既に対応している英語や北京語への翻訳機能は相変わらず便利だ。Siriの翻訳機能は、翻訳アプリのそれと違い、オンライン環境でないと使えない制限はあるが、インターナショナルなコミュニケーションの際には心強い存在となると思うので、ぜひ覚えておきたい。
自転車での経路検索は日本では未対応
Siriを使って自転車での経路検索もできるようになった。しかし、マップアプリの自転車での経路検索は、日本ではまだ対応しているエリアがないため、残念ながら日本では同機能をSiriから利用することはできない。今後に期待だ。
新しい声に対応とあるが判断つかず
Appleは2019年のWWDCで「Neural TTS(ニューラルテキスト読み上げ)」とよぶ音声エンジン技術の開発を発表し、iOS 13の段階で米国英語から対応していた。実際に、翻訳した文章を英語で読み上げさせると、既に違和感のない音声で再生されるのが分かる。
これがiOS 14では、より多くの言語に対応するとある。一応日本語も含まれているのだが、現時点で筆者がiOS 13搭載のデバイスと比較した限りでは、さほど差があるとは認識できていない。iOS 13で既にNeural TTSに日本語が対応していたか、あるいはiOS 14でこれから対応するという可能性も考えられるが、公式ページに公開された情報では確認できなかった。
到着経路の共有が可能
マップのナビゲーションを利用している際に、連絡先に登録している相手に到着予定時刻を共有できる機能がSiri経由で使えるようになった。なお、共有相手には、自身のApple IDのユーザー名とメールアドレスも共有されることを理解しておこう。
ナビゲーション機能を利用中に、Siriで「〜さんと到着予定時刻を共有」と指示(写真=左)、Apple IDのユーザー名とメールアドレスの共有を許可したら、共有がスタートする(写真=右)。到着するまで、位置情報、経路、目的地が相手に共有される
Webの検索機能の進化具合は不明
なお、新機能として紹介されている項目には、「Siriの知識が大幅に増え、3年前と比べて20倍になった」「Siriがインターネットのあらゆる部分から情報を引き出し、さらに幅広い質問に答える」というものもある。しかし、検証してみたかったものの、筆者が試した範囲では、具体的にどんな差があるのかは分からなかった。
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