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「povo」は効果あり? 「Rakuten UN-LIMIT VI」の感想は?――KDDI高橋社長一問一答(2021年1月編)(1/2 ページ)

KDDIが2020年度第3四半期決算を発表した。この記事では、報道関係者向けの説明会で行われた質疑応答から、注目のやりとりを紹介する。

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 KDDIは1月29日、2020年度第3四半期決算を発表した。同社が注力している「ライフデザイン領域」「ビジネスセグメント」の業績が好調が、モバイル通信料収入の減少や戦略的な投資(5Gエリアの整備やau PAYなど)のコスト増を補い、3四半期累計では前年同期比で「増収増益」を確保した。

 この記事では、同日に行われた報道関係者向け決算説明会における質疑応答で行われた、注目すべきやりとりを紹介する。

結果
過去3年間の第3四半期決算までの連結収益
増益/減益図
増益/減益図
高橋社長
質疑に応じる高橋誠社長(写真提供:KDDI)

povoについて

―― 武田良太総務大臣が「povoの料金が非常に紛らわしい」と言いました。反論があればお聞かせください。

高橋社長 反論は特にありません。私たちとしては、大臣がおっしゃる通り、できるだけ(料金を)分かりやすく説明しなければならないと思っています。

 今回の説明にも盛り込みましたが、(povoは)2480円という料金を基本として、希望に応じてトッピングを選べるようにしています。例えば(5分以内の国内)通話かけ放題が必要なら500円を足すと2980円と、分かりやすく説明できるようになっています。

 いずれにしても、お客さまに分かりやすくすることが基本という姿勢で頑張っていきたいと思います。

―― NTTドコモは、ahamoを発表しことで「(MNPの)流出に歯止めがかかって純増した」とのことです。povoを含めた御社の先日の発表は(携帯電話サービスの契約における)ポジティブな効果を生んだのでしょうか。

高橋社長 私たちとしては、ポジティブな動きがあったと捉えています。

 12月にahamoが発表されて、ソフトバンクも12月ギリギリに新プランを発表しました。それを受けて、私たちも1月に入って新プランを発表することを表明しましたが、その時点で流れが少し変わりました。1月13日にプランや方針を発表するとモメンタム(勢い)が戻ってきましたので、(ユーザーから)前向きな反応を得られたのかな、と思います。

 いずれにしても、(povoのプレエントリーUQ mobileの新プランなど)本番は2月からですので、ぜひとも、競争に打ち勝っていきたいと考えています。

povo
povoは必要なサービスを「トッピング」するという考え方のプランで、分かりやすい

―― povoの発表後、ドコモがahamoのサービス内容を改定しました。それに対して対抗するのでしょうか。

高橋社長 ahamoが「ファミリー割引」の回線カウント対象になったことは承知しています。私たちとしては、市場環境を踏まえて、適切かつ前向きに対応していきます。

 (povoは)事前申し込みキャンペーンを2月1日からやります。オンライン専用プランなのでWebとチャットでの対応を(基本に)しようと考えていますが、店頭での取り扱いについてどうするか、詳細を今詰めています。

 3月には、詳細な内容をしっかりとお伝えできると思っています。いましばらくお待ちください。いずれにしても、ahamoの動向はしっかり見て対応します。

―― 先ほど、(KDDIの)モメンタムが向上したという話がありましたが、一方でMVNOが結構追い詰められていて、(総務省に)緊急の要望書を提出しました。これに対して、御社はどう取り組んでいくのでしょうか。

高橋社長 総務省ではたくさんの研究会をやっていますが、その中の「接続料の算定に関する研究会」において、MVNOに対する接続料をどうするのかという議論が進んでいる所です。(競争が進むかどうかは)適正な接続料を提示することで、それをもとにMVNOがどう料金を設定するのかということによると思います。

 一般論で話をすると、MNOの通信料金はかなり下がりますし、楽天モバイルも料金を下げましたし、MVNOも料金が下がることが予想されます。今後、一層競争は激しくなるので、その中でしっかりと頑張ってきたいと思います。

 通信事業者として、お客さまによいサービスを届けていきたいと思います。

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