iOS 14.6の配信開始 Podcastサブスク対応、AirTagのプライバシー改善、38件の脆弱性修正も
Appleが「iOS 14.6」の配信を開始した。Podcastアプリでのサブスクリプションに対応した。AirTagのプライバシー改善や38件の脆弱性修正も行われる。
米Appleは5月24日(現地時間)、「iOS 14.6」をリリースした。4月のスペシャルイベントで発表したPodcastアプリでのサブスクリプション対応などの新機能が追加される。この機能は、同日配信の「iPadOS 14.6」「watchOS 7.5」「macOS Big Sur 11.4」でも利用可能になる。
Appleが紹介した新機能は以下の通り。
Podcastのサブスク対応
チャンネルまたは個別の番組のサブスクリプションに対応する。
Podcast提供者がサブスクリプション版を提供していると、番組情報ページに「サブスクリプションに登録」ボタンが表示されるので、これをクリックする。
登録すると、新しいエピソードが公開された時点で自動的に無償でダウンロードされ、そのことを知らせる通知が届く。
AirTagと「探す」のプライバシー改善
AirTagと「探す」ネットワークアクセサリの紛失モードのオプションとして、電話番号の代わりにメールアドレスを追加できるようになる。また、NFC対応デバイスでタップすると、AirTagが所有者の電話番号の一部を隠して表示するようになる。
アクセシビリティの改善
音声コントロールを使っているユーザーは、再起動後の初回ロック解除時に、音声のみを使用してiPhoneのロックを解除できるようになる。
5つの問題修正
以下の問題を修正した。
- Apple Watchで「iPhoneをロック」使用後、「Apple Watchでロック解除」が動作しない場合がある問題
- リマインダーが空白行として表示される場合がある問題
- 「設定」で着信拒否の機能拡張が表示されないことがある問題
- Bluetooth端末で、通話中に切断されたり、別の端末に音声が送信されたりすることがあった問題
- iPhoneの起動時にパフォーマンスが低下する場合がある問題
38件の脆弱性修正
悪用されるとユーザーデータを盗まれたり、悪意あるコードを実行されたりする可能性のある38件の脆弱性を修正した。前回のアップデートのような、「既に悪用された可能性のある脆弱性」は今回はない。
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