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auじぶん銀行、円普通預金の金利を0.2%に au PAYなどの連携で優遇

auじぶん銀行が、auの金融サービスと連携することで、円普通預金の金利を0.2%とする優遇施策を9月1日に開始する。au PAYやau PAY カードなどと口座連携することが条件。au PAY 残高からauじぶん銀行に自動的に資金を移動する払出機能も提供する。

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 auじぶん銀行が9月1日、auの金融サービスと連携することで、円普通預金の金利を年0.2%(税引後年0.15%)とする「auまとめて金利優遇」を開始する。

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3つの金融サービスとauじぶん銀行の口座を連携させると、円普通預金の金利を0.2%に優遇する

 金利を0.2%とするには、以下3つの条件をクリアする必要がある(いずれも税引前)。

  • 銀×PAY連携優遇プログラム……au PAYアプリからauじぶん銀行と連携すると、円普通預金の金利に年0.05%を上乗せする。
  • 銀×クレカ連携優遇プログラム……特典対象月の前月10日に、auじぶん銀行口座からau PAY カードの引き落としがあると、円普通預金の金利に年0.05%を上乗せする。
  • auマネーコネクト優遇プログラム……auカブコム証券口座で「auじぶん銀行自動引落(口座振替)※リアル版」を設定していると、円普通預金の金利に年0.099%を上乗せする。

 これら3つの条件を達成すると、金利が通常0.001%の200倍である0.2%となる。円普通預金の金利0.2%は、あおぞら銀行のBANKと並んで業界最高水準(auじぶん銀行調べ)。

 あわせて、au PAY 残高からauじぶん銀行に自動的に資金を移動する払出機能を、手数料無料で8月30日から提供する。au PAYにじぶん銀行の口座を連携することで利用できる。金額と頻度をあらかじめ設定する必要があり、1回あたり1円以上1円単位で10万円まで払い出しができる。これまでも手動での払い出しはできるが、自動払い出しに対応することで、より多くの資金がauじぶん銀行の口座に集まりやすくなり、無駄なく金利優遇を受けられる。また、au PAY 残高の1カ月あたりの利用金額を決め、余った分を貯蓄に回すという運用も想定される。

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au PAY 残高からauじぶん銀行の口座への自動払出機能を提供する

 auじぶん銀行の金利優遇を記念し、9月1日から9月30日まで「総勢約3万人に現金が当たる! au PAYチャージキャンペーン」を実施する。期間中にau PAYとauじぶん銀行口座を連携し、auじぶん銀行口座からau PAYに合計1万円以上チャージすることが適用条件。1等で5万円(20人)、2等で1万円(30人)、3等で1000円(500人)、4等で100円(3万人)をプレゼントする。特典は10月下旬に提供される予定。

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抽選で最大5万円が当たるキャンペーンを実施する

 KDDIグループが、スマートフォンを中心とした金融サービスを提供する中で、各サービスは堅調に拡大している。2021年7月時点でau PAY会員数(au PAYカード会員数を含む)は3300万超、auじぶん銀行口座数は440万超、auカブコム証券口座数は130万超に上る。

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金融サービスの利用者は堅調に伸びている

 グループのシナジーを生かす施策も成功している。例えばau PAY ゴールドカードのau通信料金の支払いによるポイント還元率を11%にアップさせたところ、月間発行枚数が約15倍に伸びた。auじぶん銀行からau PAY 残高の自動チャージ機能を実装したところ、残高不足時のみ自動チャージをするリアルタイムチャージ機能を利用しているユーザーは、1カ月あたりの決済金額が2倍大きいことが分かった。決済や金融の取扱高は2018年度から右肩上がりで伸びており、2020年度は9.0兆円に上る。

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2021年2月利用分から、au PAY ゴールドカードの還元ポイントをアップさせた
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auじぶん銀行口座からの自動チャージ機能も提供している
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決済・金融取扱高の推移

 auじぶん銀行は、住宅ローンやカードローンでauユーザーやau ID保持者を対象とした金利優遇施策を実施している。また10月1日からは他行あての振込手数料を99円に値下げする。こうした「家計にやさしい金融サービス」を強化する一環で、円普通預金の金利0.2%を実施する。

 0.2%という金利についてauじぶん銀行の臼井朋貴社長は「絶対金利で見ると高くないかもしれないが、200倍なのでそれなりのインパクトがある。クリアする条件がハードル低く設定しているので、多くのお客さんに利用いただける」とコメント。今後も、グループ内でのサービス連携による優遇は検討していく。優遇金利を見直す可能性については「水準は市場によって変わってくるので、金利動向によって柔軟に対応していく」とした。

 金融サービスにおけるKDDIの強みについて、KDDI金融決済ビジネス部長の長野敦史氏は、2008年と比較的早期にじぶん銀行(現auじぶん銀行)を立ち上げたことに言及し、「先行メリットを生かしてグループ内のサービス連携を強化していく」とコメント。フードデリバリー事業を展開するmenuと資本業務提携をしたことにも触れ、「金融や決済のお客さまの行動、起点となるコト消費についても強化することで、入り口を大きくして決済を伸ばしていく」と述べた。

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KDDI金融決済ビジネス部長の長野敦史氏(左)とauじぶん銀行の臼井朋貴社長(右)(写真提供:KDDI)

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