ZTE「AXON 30 Ultra」と「nubia Z30 Pro」はトリプル6400万画素カメラを搭載:山根康宏の海外モバイル探訪記
ZTEの「AXON 30 Ultra」は、広角、超広角、ポートレート用に6400万画素のカメラを3つ搭載しています。4つ目には800万画素の光学5倍・デジタル60倍望遠カメラも搭載するぜいたくな仕様です。AXON 30 Ultraと同じカメラ攻勢のスマートフォンとして、関連会社のNubiaからも「nubia 30 Pro」が発売されています。
スマートフォンのカメラは1億画素や4800万画素など高画質なカメラを1つ搭載する他は、超広角やマクロに800万画素や500万画素を搭載するなど、最高画質カメラとそれ以外のカメラの画質に大きな差があります。ところがOPPOが発売した「Find X3 Pro」は5000万画素の広角と5000万画素の超広角を搭載。デュアル高画質カメラ搭載というぜいたくな仕上げになっています。
ところがZTEはそれの上をいく、超豪華なカメラを搭載したスマートフォン「AXON 30 Ultra」を発売しました。メインの広角カメラは6400万画素、超広角も6400万画素、さらにポートレートに6400万画素と、高画質カメラを3つも搭載しているのです。それに加えて4つ目には800万画素の光学5倍・デジタル60倍望遠カメラも搭載。2021年上半期時点で最高クラスのカメラスペックを誇ります。
ところでZTEには関連会社としてゲーミングスマートフォン「RedMagic」を展開するNubiaがありますが、2021年からNubiaはZTEと歩調を合わせて製品展開を行っています。AXON 30 Ultraと同じカメラ攻勢のスマートフォンとして、Nubiaからも「nubia 30 Pro」が販売されています。両者はほぼ同スペックの製品ですが外観などが異なるので、その差を見てみましょう。
どちらも6.67型(1080×2400ピクセル)ディスプレイを搭載し、インカメラはパンチホール型の1600万画素と同等です。しかし本体形状はnubia Z30 Proの方がやや角張っています。本体サイズはnubia 30 Proが73(幅)×161.8(高さ)×8.5(奥行き)mm、198g。AXON 30 Ultraが73(幅)×161.5(高さ)×8(奥行き)mm、188gです。
背面はカメラ周りの仕上げがちょっと異なっています。nubia Z30 Proの方はカメラの横を右側までカメラモジュールのようなデザインに仕上げています。なおミラーになるのかと思いましたが、光の当たり方で色を変える仕上げのようで、デザイン上このようにしているようです。左にある電源キーやボリュームキーの位置が同じなので、内部の基板も同じ設計になっているのでしょう。
本体の断面を見ると、AXON 30 Ultraの方が四隅をカットし、さらに表と裏側で側面のカーブ半径を変えつつ、8mmという薄さを実現しています。nubia Z30 Proは側面のカーブが表裏同じで対象形状になっていますが、その分厚みが若干増して8.5mmとなっているわけです。
本体の角を比べるとディスプレイに沿って側面を曲げているAXON 30 Ultraに対し、nubia Z30 Ultraは四隅を出したスクエアな形状。このようにベースが同じながらもデザインを細かく変えることで、別ブランドの別製品として販売できるわけです。
端末の詳細を見ると、nubia Z30 Proはnubia UI、AXON 30 UltraはMyOSを搭載。それぞれ異なるカスタムUIのAndorid OSを搭載していますが、画面構成がほぼ同じなのでこちらもベースは同じなのでしょう。
ZTEは世界初のアンダーディスプレイカメラスマートフォンを出すなど、グローバル市場でその存在感を少しずつ高めています。トリプル6400万画素カメラを2機種投入することで、カメラフォン市場でもZTEは注目のメーカーになるでしょう。楽天モバイル向けにカスタマイズするなど、何らかの形で日本投入も期待したいものです。
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