「+メッセージ」が格安ブランドやMVNOでも利用可能に 9月2日から順次
NTTドコモ、KDDIとソフトバンクが共同で運営するメッセージサービス「+メッセージ」が、格安ブランドやMVNOでも利用できるようになる。KDDIと沖縄セルラー電話は9月2日から対応し、ドコモも9月下旬に対応する予定だ。ソフトバンクは、2022年春の対応となる。
NTTドコモ、KDDIとソフトバンクは9月2日から順次、共通メッセージサービス「+メッセージ(プラスメッセージ)」を格安ブランドやMVNOでも利用できるようにする。具体的な対応スケジュールはキャリアによって異なるが、遅くとも2022年春までには3社の回線を利用している携帯電話サービスにおいて+メッセージのやりとりが実現する。
+メッセージの概要
+メッセージは、GSM Association(GSMA)が定めた携帯電話のメッセージング規格「RCS(Rich Communication Services)」に準拠した3社共通のメッセージサービスで、2018年5月9日から提供されている。
RCS自体は、世界各地の携帯電話キャリアが「SMS(Short Message Service)」の後継サービスとして採用しているものの、+メッセージのようにキャリアをまたいでメッセージのやりとりができるものは世界的にも珍しい。
- →ドコモ、au、ソフトバンク、SMSを進化させた「+メッセージ」を導入 RCSに準拠
- →Googleが普及に注力 新しいメッセージング規格「RCS」って何?
- →日本のRCSは「世界最先端」――GSMA事務局長に聞く日本と世界の携帯電話市場
しかし、+メッセージが利用できるのは、いわゆる「メインブランド」と呼ばれる通信サービスだけで、「格安(サブ)ブランド」と呼ばれるY!mobileやUQ mobileや、3社から通信ネットワークを借りるMVNOでは利用できないことが課題とされていた。
格安ブランド/MVNOの対応スケジュール
先述の通り、格安ブランドやMVNOにおける+メッセージへの対応スケジュールは、キャリアによって異なる。
NTTドコモ
NTTドコモでは、MVNOとドコモケータイ(spモードを利用するAndroidベースのフィーチャーフォン)で+メッセージへの対応を進める。具体的な対応スケジュールは以下の通りだ。
- 9月6日以降(予定):arrows ケータイ F-03L(ソフトウェア更新が必要)
- 9月7日以降(予定):AQUOS ケータイ SH-02L (ソフトウェア更新が必要)
- 9月下旬以降(予定):ドコモ回線を利用するMVNO
なお、ahamo(アハモ)は提供開始時から+メッセージに対応している。ただし、+メッセージアプリに対応しているスマートフォンが必要だ。
KDDI/沖縄セルラー電話
KDDIと沖縄セルラー電話では、9月2日から「UQ mobile」ブランドとau回線を使うMVNOにおいて+メッセージに対応した。
なお、povo(ポヴォ)は提供開始時から+メッセージに対応している。ただし、+メッセージアプリに対応しているスマートフォンが必要だ。
【キャンペーン】
UQ mobileにおける+メッセージの提供開始を記念して、KDDIは9月2日から10月14日まで「新規ダウンロードキャンペーン」を、9月7日から10月7日まで「フォロー&リツイートキャンペーン」を開催する。
新規ダウンロードキャンペーンでは、+メッセージを新規ダウンロードした上で、公式アカウント「+メッセージインフォ」をフォローして特設サイトで応募すると、抽選でpontaポイントが当たる。このキャンペーンは、UQ mobileだけではなくau(※1)、povo、au回線を利用するMVNOサービス(※2)の利用者も応募可能だ。
(※1)auケータイは対象外(+メッセージアプリが公式アカウントに対応しないため)。また、一部4G LTEスマートフォン(BASIO、miraie f、miraie、Xperia Z Ultra SOL24、Xperia Z1 SOL23、GALAXY Note 3 SCL22、isai LGL22、HTC J One HTL22)も対象外
(※2)事前に「au ID」を取得の上、当該回線の電話番号をひも付ける必要がある。+メッセージアプリを利用できない端末は対象外
フォロー&リツイートキャンペーンでは、UQブランドの公式Twitterアカウントをフォローした上で、キャンペーン対象ツイートをリツイートし、そこに記載されたURLから応募すると抽選で2000人にPontaポイントが500ポイント贈呈される(※3)。こにキャンペーンは、Twitterを利用していれば誰でも応募できる。
(※3)eギフトとして贈呈される
ソフトバンク/ウィルコム沖縄
ソフトバンクでは、Y!mobile(ワイモバイル)とLINEMO(ラインモ)の両ブランドと、ソフトバンク回線を利用するMVNOサービスにおいて2022年春以降に+メッセージに対応する。
+メッセージの利用者は2500万を突破
3社によると、+メッセージの利用者は2021年7月で2500万人を突破したという。アプリのダウンロードは、各社が指定するアプリストアでダウンロードできる。
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