ドコモ、5G対応の「らくらくスマートフォン」を発表 ワンセグやマスク通話モード搭載
NTTドコモは6日、FCNT製の「らくらくスマートフォン F-52B」を発表した。らくスマとして初めて5Gに対応。新しい生活様式にあわせた「マスク通話モード」を搭載する。
NTTドコモは10月6日、シニア向け層のAndroidスマートフォン「らくらくスマートフォン F-52B」(FCCL製)を発表した。2022年2月以降に発売する。5Gに対応した他、新しい生活様式に合わせた「マスク通話モード」を搭載する。
F-52Bはらくらくスマホとしては初の5G対応モデルで、従来からの使い勝手を維持しつつも、カメラやバッテリーといった機能が強化されている。
本体はこれまで通り防水、防塵(じん)仕様となっており、泡タイプのハンドソープを使った水洗いや、アルコール消毒に対応する。マスク越しでの通話音声を補正して聞き取りやすくする「マスク通話モード」機能を新たに搭載した。
ディスプレイは5.0型フルHD+(1080×1980ピクセル)の有機ELを搭載。メインメモリは4GB、内蔵ストレージは64GB、バッテリー容量は3400mAhとなっている。カラーは、ピンク、ホワイト、ネイビーの3色。
シニア層を意識した設計
従来機種と同様に、外観は丸みを帯びた持ちやすい形状を採用。これまで背面に備えていた指紋センサーは、本機種ではディスプレイ下のホームボタンに内蔵する形となった。バッテリー容量は3400mAhで、前世代モデル比で60%増量されている。
ホーム画面の設計は、シニア層の使い方を意識したものになっている。電話やブラウザなど、使用頻度が多いアプリを大きなアイコンで表示する他、画面内にショートカットを用意して、家族の電話番号へワンタッチで発信できるようにするなど工夫されている。タッチパネルはらくらくタッチに対応し、「触れる」操作と「押す」操作を明確に区別するよう設定できる。
詐欺対策の機能として、新たに「フィッシング詐欺警告」機能を搭載。悪意のあるURLに接続しようとした場合に警告するもので、フィッシング対策協議会が保有する詐欺URLリストを活用している。従来機種と同様に、還付金詐欺を通話音声から検知する迷惑電話対策機能や、迷惑メールや迷惑SMSの判定機能も搭載する。
シリーズ初の2眼カメラ
背面カメラはシリーズ初のデュアル(2眼)カメラを採用。広角寄りの約1310万画素メインカメラと、約190万画素マクロカメラという構成になっている。AIによるシーン認識に対応。「らくらくAIベストショット」として、動きのあるシーンを撮ったときに写りが良いカットを自動で保存する機能も備える。
写真を楽しむための機能として、画面出力に対応。市販のワイヤレスディスプレイアダプターなどを介して、テレビに写真を映し出せる。
ワンセグやラジオを搭載
F-52Bは、2021年発売のスマホとしては珍しくなった「ワンセグ」によるテレビ視聴にも対応する。利用ときは付属のアンテナ付きイヤフォンケーブルを接続する必要がある。
また、ハイブリッドラジオにも対応し、radiko+FMアプリが使える「ラジスマ」の認定を受けている。FM放送をデータ通信を使わず受信でき、災害ときに電力消費を抑えつつ、情報を得ることができる。緊急ときブザー機能として、ブザー音とともに自動で電話を発信する機能も備えている。
新たにワイヤレスでの画面出力に対応し、テレビにつないで写真を大画面で表示できるようになっている。
訪問サポートも展開
スマホを活用するためのサービスとしては、らくらくスマホのユーザーを対象としたSNS「らくらくコミュニティ」を用意。
ヘルスケアでは、歩数や心拍数、体調など、毎日の変化を記録するアプリを搭載。あわせて東北大学の川島隆太教授が監修する脳トレアプリ「みんなで脳力ストレッチング」も搭載する。
購入者にはスマホの使い方を学べる小冊子「使いこなしガイド」が進呈される他、通話料無料のコールセンター「らくらくホンセンター」を利用してスマホの困りごとを相談できる。
また、FCNTではスマホの使い方を1対1で相談できるサポートサービス「らくらくコンシェルジュ」を展開。動画による遠隔サポートや、利用者の自宅を訪れて1対1でスマホの使い方をレクチャーする訪問レッスンが用意される。らくらくコンシェルジュは当初、東京都(離島を除く)、神奈川県、千葉県、埼玉県から展開し、提供エリアは順次拡大される見込みだ。
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